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認知症ケア専門士の取り方 — 試験難易度・費用・実務メリット

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「介護福祉士の次、何を取るか迷ってる」——認知症対応の自信を“資格”に変える

介護福祉士は取った。次はケアマネに行きたいけど実務経験あと2年足りない。その間、認知症対応で詰まる場面が多くて、何かちゃんと勉強した証拠が欲しい。認知症ケア専門士って実際どうなんだろう。 — Xユーザー(特養介護職・30代女性)2026年5月

この投稿に「自分も同じ位置にいる」と感じた方は多いはず。「もっと自信を持って認知症の方と向き合いたい」——その気持ちは、専門性を高める力強い動機になります。

認知症ケア専門士は「介護福祉士とケアマネの間」を埋める実務型資格。現場での評価と次のステップへの土台づくり、両方に効く選択肢です。介護報酬の直接加算には結びつきにくい民間資格ですが、認知症対応力を客観的に証明できる数少ない資格として、特養・グループホーム・小規模多機能で重視される流れが強まっています。

この記事では、試験の中身・難易度・費用・取得後の使いどころを介護現場で働く方の視点で整理しました。

この記事でわかること:

  • 認知症ケア専門士の制度概要と他資格との違い
  • 1次・2次試験の難易度と合格率の実態
  • 受験資格・申込スケジュール・総費用の目安
  • 取得後の現場メリットとキャリアパスへの活かし方
  • 取得をおすすめする人・後回しでよい人の見極め方

認知症ケア専門士とは — 「介護福祉士の延長線」ではなく“横の専門性”

認知症ケア専門士は、介護福祉士やケアマネとは別軸の「認知症ケアに特化した専門性」を示す資格です。階段の上というより、本流のキャリアに深さを足す“横方向”の資格と捉えると整理しやすくなります。

認定主体と位置づけ

認知症ケア専門士は、一般社団法人 日本認知症ケア学会が認定する民間資格です。介護福祉士(国家資格)やケアマネジャー(公的資格)とは制度的位置づけが異なり、「学会認定資格」というカテゴリに該当します。

出典: 一般社団法人 日本認知症ケア学会「認知症ケア専門士認定試験」公式サイト

民間資格でありながら、認知症ケア領域では業界内認知度が高く、求人票で「認知症ケア専門士歓迎」と明記する事業所も増えています。

制度の背景 — なぜ専門資格が必要とされたか

厚生労働省の推計では、2025年には65歳以上の認知症の人が約675万人(高齢者の約5人に1人)に達するとされ、認知症ケアの専門人材確保は介護施策の中核課題のひとつになっています。

出典: 厚生労働省「認知症施策推進大綱」

この流れの中で、**「認知症介護実践者研修」「認知症介護実践リーダー研修」**などの公的研修と並んで、現場経験者の専門性を試験形式で評価する枠組みとして認知症ケア専門士が位置づけられています。

似た名前の資格との違い

資格名認定主体性格主な対象
認知症ケア専門士日本認知症ケア学会学会認定(試験式)実務3年以上の介護職全般
認知症介護実践者研修都道府県(公的)受講修了型認知症ケア従事者
認知症介護実践リーダー研修都道府県(公的)受講修了型実務5年以上の中堅
認知症ケア指導管理士民間(別団体)試験式介護・医療従事者

「実践者研修」「リーダー研修」は受講すれば修了できる研修型です。一方、認知症ケア専門士は試験で合否が出るぶん、客観的な“合格者”の肩書きが残るのが特徴です。


試験の難易度・合格率 — “4分野同時”で見ると意外と高い壁

試験そのものの絶対難易度は中程度ですが、「1次4分野すべて70%以上」のハードルが多くの受験者を一度はつまずかせます。

試験構成と合格基準

1次試験はマークシート方式の択一問題で4分野構成です。

  • 第1分野: 認知症ケアの基礎
  • 第2分野: 認知症ケアの総論
  • 第3分野: 認知症ケアの各論
  • 第4分野: 認知症ケアにおける社会資源

各分野で70%以上の正答が合格ラインで、4分野すべてを合格して初めて1次突破となります。1度の試験で4分野を取りきれなくても、合格した分野は5年間有効で持ち越し受験ができる仕組みです。

2次試験は論述+面接(口頭試問)で、近年は論述審査と面接の組み合わせ・実施方式が年により変動しています。最新の実施要項は必ず学会公式サイトで確認してください。

合格率の実態

近年の傾向として、

  • 1次試験合格率: 50%前後
  • 2次試験合格率: 90%前後
  • 最終合格率: 40〜50%程度

で推移しています。「1次がすべて」と言われる理由は、1次の4分野同時クリアで脱落する受験者が多いからです。

1次4分野のうち3分野は一発で取れたのに、社会資源だけ60%台で不合格。もう一年あの分野だけ受け直し。範囲は狭いのに介護保険の細かい制度知識が問われて、現場感覚だけでは無理だった。 — Xユーザー(グループホーム勤務・40代男性)2026年4月

裏を返せば、「社会資源」(介護保険制度・地域資源・成年後見制度など)の制度系知識を捨てずに対策できれば、現場経験者が落ちる確率は下がります

介護福祉士・ケアマネと比べた難易度感

合格率だけを単純比較すると、

  • 介護福祉士国家試験: 70%前後
  • 認知症ケア専門士(最終): 40〜50%程度
  • ケアマネジャー試験: 20〜25%前後

出典: 厚生労働省「介護福祉士国家試験 受験者数・合格率の推移」

難易度は「介護福祉士よりは難しく、ケアマネよりは易しい」位置取り。**ケアマネ受験資格(実務5年以上)に到達するまでの“中継ぎの目標”**として選ばれやすい難易度帯です。


受験資格・申込スケジュール・費用の目安

受験のハードル自体は低めで、認知症ケア実務3年があれば申込可能。一方、総費用は受験料以外にも参考書・対策費を含めて5万円前後を見込むのが現実的です。

受験資格の3つの条件

主な要件は次のとおりです。

  1. 過去10年間に認知症ケアの実務経験が3年以上あること
  2. 試験実施年の3月31日時点で要件を満たすこと
  3. 介護福祉士・看護師など特定資格の保有は不要(実務経験のみで判定)

実務経験の対象には、特養・老健・グループホーム・小規模多機能・デイサービス・有料老人ホーム・訪問介護など、認知症の方への直接ケアを行う施設・事業所が広く含まれます。

申込から合格発表までの流れ

例年のおおまかなスケジュールは以下のとおりです(年により変動あり、必ず公式要項で確認)。

時期内容
3月受験申込開始(インターネット申込中心)
5月受験申込締切・受験票送付
7月1次試験(全国主要都市)
9月1次試験合格発表
11月2次試験(論述・面接)
翌1月最終合格発表・認定登録

受験料・参考書・対策費の総額

費用の目安は次のとおりです。

項目金額目安
1次試験受験料(1分野)4,500円
1次試験4分野同時18,000円
2次試験受験料8,000円
認定料(合格後)15,000円
標準テキスト4冊12,000円前後
過去問題集3,000円前後
合計目安(独学)約56,000円

公式の標準テキストは日本認知症ケア学会が発行しており、出題は基本的にこのテキストの範囲から組み立てられます。

参考書代込みで6万くらいは見ておいた方がいい。私は学会のテキスト4冊と過去問でいけたけど、勉強仲間は対策セミナー入れて10万いってた。働きながらだと模試代わりに講座入れた方が結果近道って言ってた。 — Xユーザー(介護福祉士・40代女性)2026年6月


取得後の実務メリット — “加算”ではなく“配置と評価”で効く

介護報酬の直接加算ではなく、「認知症対応の中核人材」として配置・評価される効果が中心です。給与アップは月額数千〜2万円程度の手当として表れるケースが多いと押さえておきましょう。

メリット1: 認知症対応で頼られる立ち位置になる

施設内で「認知症の方の対応で迷ったら相談する人」として位置づけられやすくなります。BPSD(認知症の周辺症状。徘徊・暴言など)への対応方針づくりやケースカンファレンスで意見を求められる頻度が増え、ユニットリーダー・フロアリーダー候補としての打診につながりやすい資格です。

メリット2: 認知症対応型サービス・加算体制での評価

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)や、認知症専門ケア加算を算定する事業所では、認知症ケアの専門研修修了者の配置が体制要件に絡みます。専門士単独で加算が取れるわけではありませんが、実践リーダー研修や指導者研修と組み合わせて事業所内の体制を底上げする一員として評価されます。

出典: 厚生労働省「介護給付費分科会 認知症専門ケア加算」関連資料

メリット3: 給与・手当・転職市場での評価

専門士手当として、

  • 月額3,000〜10,000円程度の資格手当
  • 一時金・お祝い金(5万円前後)
  • 求人での「歓迎・優遇」記載

が一般的です。月給ベースで言えば数千〜2万円のレンジが多く、ケアマネ取得時の月3〜5万円アップに比べると控えめですが、取得期間が短く投資回収が早い点が魅力です。

転職市場では「介護福祉士+認知症ケア専門士」のセットが、特養・グループホーム・認知症対応型小多機の求人で書類選考の通過率を押し上げる組み合わせとして機能します。

→ 資格別の年収・キャリアパス全体像は介護資格の一覧と難易度マップで整理しています。 → ケアマネ受験との順序を悩む方はケアマネ試験の難易度と合格率もあわせてどうぞ。


取得をおすすめする人・後回しでよい人

認知症ケアの現場に「これからも軸足を置く」人には費用対効果が高い一方、相談援助・施設管理・在宅復帰支援などに進みたい人は、ケアマネ・社会福祉士を優先するほうが投資効率は高いです。

おすすめできる人の特徴

  • 特養・グループホーム・認知症対応型小多機で長く働く予定がある
  • ケアマネ受験資格(実務5年)まで時間があり、その間にスキルを言語化したい
  • 後輩指導・カンファレンスで「根拠ある説明」ができるようになりたい
  • 認知症介護実践リーダー研修や指導者研修への接続を視野に入れている
  • 5年ごとの学会大会参加で、最新ケアに継続的に触れたい

専門士取って一番変わったのは家族対応。BPSDの説明を「介護学会の標準理解だとこう捉えられています」って言えるようになったら、家族のクレームが減った。資格そのものより、根拠を持って話せる引き出しが増えたのが大きい。 — Xユーザー(特養ユニットリーダー・40代女性)2026年5月

後回しを検討してよい人

  • 介護現場から相談援助・行政系・施設管理へ進みたい(社会福祉士・ケアマネ優先)
  • ケアマネ受験資格まであと1年以内(先にケアマネ対策に集中したほうが効率的)
  • 訪問介護中心で認知症ケアの比重が低い職場にいる
  • 5年更新の学習継続にコストをかけられない事情がある

更新制度の負担は地味に効いてくるポイントです。5年ごとに3単位(学会大会参加・論文発表など)を取り続ける覚悟が前提になるため、ライフイベントが重なる時期の取得はおすすめしにくい側面があります。


今日からできるたった1つのこと

すべてを一度に決めなくて大丈夫です。今日できること、1つだけ提案させてください。

「日本認知症ケア学会の公式サイトで、最新年度の受験要項PDFを開いて、自分の実務経験年数だけ確認する。」

申込開始時期や費用は年により変動しますが、過去10年で認知症ケアの実務が3年以上あるかは、職歴を1度確認すればすぐに判定できます。

  1. 学会公式サイトで最新の受験要項を確認
  2. 自分の職歴と「3年×直近10年以内」を照らし合わせる
  3. 受験を決めたら、まずは標準テキスト第1分野(基礎)から1冊読み始める

ステップアップの全体像から考えたい方は、こちらの記事もご参考ください。

介護資格の一覧と難易度マップ — 初任者研修からケアマネまでケアマネ試験の難易度と合格率 — 働きながら一発合格する勉強法介護福祉士の受験資格と実務経験ルート完全ガイド


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まとめ

認知症ケア専門士は、介護福祉士とケアマネの“間”を埋める実務型の専門資格です。この記事のポイントを振り返ります。

  1. 認定主体は日本認知症ケア学会の民間資格 — 公的研修との併用で力を発揮する“横方向の専門性”
  2. 1次4分野・各70%以上の壁 — 最終合格率は40〜50%程度。社会資源分野の対策が分かれ目
  3. 総費用は約5〜8万円 — 受験料2.6万円+テキスト・対策費+認定料の構造
  4. 加算より“配置と評価”で効く — 月数千〜2万円の手当、求人優遇、リーダー打診のレールに
  5. 5年更新の学習継続が前提 — 学会大会参加3単位以上、ライフイベントとの折り合いを要確認

認知症の方への向き合い方には、正解が一つではありません。だからこそ、「学会の標準的理解」を一度自分の中に通す経験は、現場の言語化と家族対応の質を底上げします。

まずは公式の受験要項PDFを開くことから。その小さな一歩が、あなたの専門性を“見える形”に変える出発点になります。

介護資格の一覧と難易度マップで全体像を整理する