PR 当サイトは一部アフィリエイトプログラムによる収益を得ています。記事の内容は公平性を保つよう努めておりますが、掲載サービスの詳細は各公式サイトをご確認ください。

介護施設長の年収と仕事内容 — なり方とキャリアパスを解説

PR表記: この記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています。

「介護職としてキャリアアップした先に、どれくらいの年収が見えるのか」。現場で経験を積みながら、ふとそう考えることがあるだろう。

介護施設長の平均年収は約527万円。一般介護職員の平均年収約405万円と比べると、約120万円高い。ただし施設種別によって大きく異なり、老健では1,208万円に達する一方、グループホームでは430万円程度と幅がある。

正直に聞きたいです。仕事辞めたいと思った理由って何ですか? ① 人間関係 ② 給料 ③ 上司 ④ 将来性 ⑤ その他 — Xユーザー(施設長・元PT、介護のリアル発信)2026年4月

現場で働く施設長自身が、介護職の本音を問いかけている。この記事では、施設長の年収データ・仕事内容・なり方・求められるスキルを具体的に解説する。

介護施設長の年収 — 施設種別で大きく異なる

施設種別ごとの平均年収

厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査」をもとにした施設長・管理者の年収データは以下のとおりだ。

施設種別施設長の平均年収
介護医療院約1,625万円
介護老人保健施設(老健)約1,208万円
特別養護老人ホーム(特養)約657万円
介護付き有料老人ホーム約490万円
グループホーム約430万円
全施設平均約527万円

出典: 介護施設長の年収はどのくらい?(ふじのくに静岡介護求人ナビ)

介護医療院や老健の施設長年収が高いのは、医師や看護師が管理者を兼ねるケースが多いためだ。純粋に介護畑からキャリアアップして目指す場合、特養やグループホームの施設長が現実的な目標になる。

勤続年数と年収の関係

施設長の年収は勤続年数に比例して上昇する。

勤続年数平均年収
2〜3年未満約460万円
5〜10年約540万円
10〜20年約600万円
20年以上約661万円

出典: 施設長の年収はどれくらい?(きらケア)

勤続2〜3年と20年以上では約200万円の差がある。施設長としての実績を積むほど、年収は右肩上がりになる傾向だ。

一般介護職員との年収比較

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」によると、介護職員の平均月給は33万8,200円、年収換算で約405万円。施設長の平均年収527万円との差は約122万円となる。

出典: 令和6年度介護従事者処遇状況等調査の概要(厚生労働省)

介護職の給与34万円超、厚労省が速報値発表。なぜ「介護職の平均給与34.1万円」が実態とズレるのか?回答率がそもそも低い(2623/1.5万 → 17.5%)。8割以上が回答していない調査を「全国平均」として扱うのは無理がある。 — Xユーザー(介護事業所事務長)2026年3月

平均値だけでは見えない実態もある。「手取り」ベースの給与水準については「介護職の手取り、本当はいくら?」で15人のリアルな給与明細を紹介している。

施設長の仕事内容 — 現場と経営の両輪を担う

5つの主要業務

施設長の業務は多岐にわたるが、大きく5つに分類できる。

1. 施設運営・経営管理

  • 収支管理、稼働率の維持向上
  • 事業計画の策定と進捗管理
  • 行政への届出・報告書類の作成

2. 人事マネジメント

  • スタッフの採用・教育・評価
  • シフト管理の最終決裁
  • 職場環境の整備、離職防止策

3. サービス品質管理

  • ケアの質の維持・向上
  • 事故・クレーム対応の最終責任
  • 感染症対策や防災計画の策定

4. 対外折衝

  • 利用者家族への対応
  • 地域の医療機関・行政との連携
  • 地域交流イベントの企画・運営

5. コンプライアンス管理

  • 介護保険法令の遵守
  • 労務管理(労働基準法の遵守)
  • 監査・実地指導への対応

施設長のやりがいと難しさ

施設長のやりがいは「自分の判断で施設の方向性を決められる」点にある。現場で「こうすればもっと良くなるのに」と感じていたことを、自ら実行に移せるポジションだ。

一方で、「数字(経営)」と「人(ケアの質・職員のケア)」の両立は簡単ではない。特に人手不足が深刻な現状では、自ら現場のシフトに入る施設長も少なくない。

施設長になるまでのキャリアパス

3つのルート

介護施設長になるルートは主に3つある。

ルート1: 現場からの叩き上げ(最も多いパターン) 一般介護職 → フロアリーダー → 主任・ユニットリーダー → 副施設長・管理者 → 施設長

所要期間の目安は7〜15年。介護福祉士の国家資格に加え、実務者研修やケアマネジャー資格を段階的に取得していくのが一般的だ。

ルート2: 相談援助職経由 社会福祉士・精神保健福祉士 → 生活相談員・支援相談員 → 管理者 → 施設長

特養の施設長には「社会福祉主事の資格要件」があるため、相談援助職からのキャリアパスは有利に働く。

ルート3: 異業種からのキャリアチェンジ 他業界の管理職経験 → 介護資格取得 → 有料老人ホーム等の施設長

大手介護企業では、経営管理能力を評価して異業種出身者を施設長に登用するケースもある。

施設種別ごとの資格要件

施設種別施設長の資格要件
特養社会福祉主事 or 社会福祉事業2年以上 or 社会福祉施設長研修修了
老健原則医師(都道府県知事の承認があれば他職種可)
グループホーム認知症介護に3年以上従事+厚労省指定研修修了
有料老人ホーム法律上の資格要件なし(実務上は介護福祉士以上が多い)
デイサービス法律上の資格要件なし

施設長を目指すうえで、まず介護福祉士の取得は必須といえる。受験資格の取得ルートについては「介護福祉士の受験資格と取得ルート」を参考にしてほしい。

やばすぎる。日本の年収が低い職業ランキング(国家資格持ち)。3位 約350万 介護福祉士 — Xユーザー 2026年4月

介護福祉士の給与が低いという声は根強い。だからこそ、施設長・管理者へのキャリアアップで年収を引き上げていく戦略が重要になる。

施設長の年収を上げるための3つの戦略

1. 施設種別の「掛け持ち」経験を積む

特養、老健、有料、デイサービスなど、複数の施設形態を経験することで市場価値が上がる。「特養しか知らない施設長」と「3種類の施設を経験した施設長」では、転職時の評価が大きく異なる。

2. 経営数値を語れるようになる

施設長に求められるのは、ケアの質だけではない。稼働率・人件費率・利益率などの経営指標を理解し、改善提案ができるスキルは、年収交渉の大きな武器になる。

3. 大手法人への転職で一気に上げる

同じ施設長でも、法人の規模によって年収は異なる。中小法人で実績を積んだ後、大手社会福祉法人や株式会社系の介護事業者に転職する施設長は多い。

施設長・管理者クラスの求人は一般公開されないことも多い。転職エージェントを活用して非公開求人にアクセスするのが効率的だ。介護職の転職サイトの比較は「介護職の転職サイトおすすめ7選」にまとめている。

2026年度の賃上げ動向 — 施設長の給与にも影響

政府は2026年度に介護職員の給与を月額最大1万9,000円引き上げる方針を固めている。介護報酬の臨時改定が2026年6月から施行される見通しだ。

出典: 政府、介護職員の給与を月額最大19000円引き上げへ(ライブドアニュース)

この賃上げは直接的には一般介護職員が対象だが、処遇改善加算の配分は施設長が決める立場にある。施設全体の給与水準が上がれば、管理者・施設長の給与にも間接的にプラスの影響がある。

処遇改善加算の仕組みについては「処遇改善加算はいつもらえる?」で詳しく解説している。

あわせて読みたい

まとめ — 施設長は介護職キャリアの「到達点」ではない

介護施設長の平均年収は約527万円。一般介護職員との差は約120万円で、キャリアアップの成果が数字に表れるポジションだ。

ただし、施設長はゴールではなく通過点でもある。複数施設の統括管理者、法人本部の経営幹部、あるいは自ら事業を立ち上げる道もある。

介護業界は給与よりも人間関係が嫌すぎて退職する人が多くない?てことは、まず人間関係がいい環境づくりが第一だよね。これに着手しないと詰みまっせ。 — Xユーザー(介護事業所事務長)2026年3月

施設長は「人間関係がいい環境」を自らつくれる立場でもある。ケアの質と働きやすい職場の両方を実現できる施設長は、これからの介護業界で最も求められる存在だ。

年収500万円以上を目指すための具体的な戦略は「介護職で年収500万円は可能か?」でも詳しく紹介している。