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認知症の4つの種類と症状の違い — 早期発見のための見分け方ガイド
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「うちの親、認知症かも」——でも、どの認知症かで対応はまったく違う
父が同じ話を何度もするようになって受診したらアルツハイマーって言われた。でも友人の親はレビー小体型で、症状も対応も全然違うって聞いて驚いた。認知症って1つじゃないんだね。 — Xユーザー(会社員・40代女性)2026年5月
この投稿のように、「認知症」とひとくくりに語られがちですが、実際には主に4つのタイプがあり、症状の現れ方も進み方もケアの方法も異なります。
タイプを正しく見分けることが、適切な治療と生活の質を保つための第一歩です。
この記事では、4つの認知症の特徴と見分け方、早期発見のために家族ができることを整理しました。
この記事でわかること:
- 認知症の4タイプとそれぞれの割合・特徴
- 症状の違いを見分けるチェックポイント
- 家族が気づける初期サイン
- 受診すべきタイミングと相談先
認知症の4つの主要タイプとその割合
「もしかして認知症かもしれない」と感じている方も、まずは全体像から把握すると落ち着いて動けます。認知症は大きく4つに分類でき、それぞれ原因も症状も異なります。
厚生労働省の認知症施策推進総合戦略および国立長寿医療研究センターの公開資料によると、各タイプの割合は以下のとおりです。
| タイプ | 割合 | 主な原因 |
|---|---|---|
| アルツハイマー型認知症 | 約67% | 脳内のアミロイドβ蓄積による神経細胞の変性 |
| 血管性認知症 | 約19% | 脳梗塞・脳出血など脳血管障害 |
| レビー小体型認知症 | 約4% | レビー小体という異常タンパクが神経細胞内に蓄積 |
| 前頭側頭型認知症 | 約1% | 前頭葉・側頭葉の神経細胞の萎縮 |
出典: 厚生労働省「認知症施策推進大綱」 出典: 国立長寿医療研究センター
アルツハイマー型認知症 — 最も多いタイプ
脳内に「アミロイドβ」というタンパク質が長年かけて蓄積し、神経細胞が徐々に壊れていく病気です。ゆっくり進行する記憶障害が中心です。まず最近の出来事を覚えられなくなり、徐々に昔の記憶や判断力にも影響が広がります。
女性にやや多く、進行は数年〜十数年単位です。
血管性認知症 — 生活習慣病が引き金
脳梗塞や脳出血など、脳の血管トラブルが原因で起こる認知症です。発症や悪化が「階段状」になるのが特徴で、ある日急に症状が現れたあと、しばらく安定し、次の発作で再び悪化する、という経過をたどることが多くなります。
高血圧・糖尿病・脂質異常症などのコントロールが進行予防に直結するタイプです。
レビー小体型認知症 — 幻視とパーキンソン症状
「レビー小体」という異常なタンパク質が神経細胞内に溜まることで起こります。鮮明な幻視(実在しない人や動物が見える)、手の震えや歩きにくさなどパーキンソン病に似た症状、症状が日によって大きく変動する「日内変動」が特徴です。
睡眠中に大声で叫ぶ・暴れる「レム睡眠行動異常」が、発症より何年も前から現れることがあります。
前頭側頭型認知症 — 性格・行動が大きく変わる
前頭葉と側頭葉が萎縮することで起こり、記憶よりも先に「性格・人格」の変化が目立つタイプです。万引きや交通ルール無視など社会的なルールが守れなくなる、毎日同じ時刻に同じ行動を繰り返す(常同行動)、共感性が低下する、といった症状が現れます。
50〜60代で発症することもあり、若年性認知症の原因として知られています。
タイプ別の症状の違い — 見分けるポイント
タイプによって最初に出る症状も、家族が困りやすい場面も異なります。同じ「認知症」でも対応の優先順位はまったく違います。見分け方を知っておくと、受診後の説明もスムーズになります。
記憶障害の現れ方
アルツハイマー型は**「直近の出来事から忘れる」**のが特徴です。さっき食べた食事を忘れる、約束を忘れるなど近時記憶の障害が中心です。
血管性認知症では記憶障害があっても**「まだら」**で、覚えていることと忘れていることがはっきり分かれます。本人も「自分は忘れっぽくなった」と自覚していることが多くなります。
前頭側頭型は記憶障害よりも人格や行動の変化が先に来ます。「物忘れがないからまだ大丈夫」と判断するのは危険です。
行動・性格の変化
性格の変化が目立つのは前頭側頭型とレビー小体型です。
前頭側頭型では、温和だった人が急に怒りっぽくなる、社会的に不適切な発言が増える、毎日同じ時間に同じ場所へ行こうとする、といった行動が現れます。
レビー小体型では、ありもしないものが見える幻視、被害妄想、抑うつなどの精神症状が記憶障害より先に現れることがあります。
身体症状の違い
身体症状の有無もタイプを推測する大事な手がかりです。
| タイプ | 主な身体症状 |
|---|---|
| アルツハイマー型 | 進行するまで身体症状は目立たない |
| 血管性 | 麻痺・言語障害・嚥下困難など脳血管障害の後遺症 |
| レビー小体型 | 手の震え・小刻み歩行・転倒・自律神経症状 |
| 前頭側頭型 | 進行期に運動症状を伴うことがある |
血管性とレビー小体型では、転倒や誤嚥のリスクが高いため、住環境の整備や介護の手厚さがより必要になります。
早期発見のサインと受診の目安
母の「同じ話を繰り返す」を年のせいだと思って2年放置してしまった。やっと受診したらアルツハイマーが進行してて、もう少し早ければ薬で進行を遅らせられたかもって医師に言われた。早く動けばよかった。 — Xユーザー(パート勤務・50代女性)2026年4月
認知症は早期発見・早期介入で進行を緩やかにできるケースが多くあります。とくに血管性は再発予防、レビー小体型は薬の選択、前頭側頭型は環境調整が極めて重要で、タイプを早く見極めることが将来のケアを大きく左右します。
家族が気づく初期サイン
以下のような変化が複数当てはまる場合は、加齢の物忘れではなく認知症のサインの可能性があります。
- 同じことを何度も聞く・話す(直近の記憶障害)
- 慣れた家事や手続きでミスが増える(実行機能の低下)
- 日付・曜日・場所がわからなくなる(見当識障害)
- 怒りっぽくなる・人柄が変わったように感じる(性格変化)
- 見えないものが見えると訴える(幻視)
- 夜中に大声で寝言を言う・暴れる(レム睡眠行動異常)
サインの詳しい見分け方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。 → 親の介護はいつから始まる?見逃しやすい7つのサインと準備リスト
受診の目安と相談先
「受診すべきか迷う」というのは多くの家族が直面する場面です。判断の目安は次の3つです。
- 半年前と比べて、明らかに変化を感じる
- 日常生活(買い物・服薬・金銭管理など)に支障が出始めた
- 本人または家族が「以前と違う」と感じている
このうち1つでも当てはまるなら、早めの相談がおすすめです。相談先は以下が代表的です。
- かかりつけ医: 普段から信頼関係があり、紹介状を書いてもらいやすい
- もの忘れ外来・認知症疾患医療センター: 専門的な検査が一度に受けられる
- 地域包括支援センター: どこに行けばよいかわからないときの最初の窓口
地域包括支援センターは無料で相談でき、地域の専門医や利用できる制度を案内してくれます。
出典: 厚生労働省「認知症施策」
検査・診断の流れ
一般的には、問診→認知機能検査(HDS-R・MMSEなど)→画像検査(MRI・CT・SPECT)の順で進みます。診断には複数回の通院が必要で、結果が出るまで数週間かかることもあります。
検査結果は本人だけでなく家族同席で聞くのが基本です。診断名と進行度、想定される進行スピード、利用できる薬や制度などをメモしておくと、その後の介護方針が立てやすくなります。
診断後にすぐ動きたい3つのこと
診断を受けた直後は、冷静に動けるかどうかでその後数年の負担が大きく変わります。最初の1〜2週間でやっておきたいことは次の3つです。
1. 介護保険の要介護認定を申請する
認知症と診断されたら、すぐに市区町村の窓口で要介護認定の申請ができます。診断書(主治医意見書)の準備や訪問調査を経て、要支援1〜要介護5の区分が決まり、介護サービスの利用が始まります。
申請から認定まで通常30日ほどかかるため、診断当日から動くのが理想です。
→ 介護保険認定の受け方完全ガイド → 介護保険を初めて使う人向けの手続きガイド
2. ケアマネジャーを決めて生活を組み立てる
要介護認定が出たら、**ケアマネジャー(介護支援専門員)**と一緒にケアプランを作ります。タイプ別の特徴を伝えると、適したサービス(デイサービス・訪問介護・福祉用具など)を組み合わせてもらえます。
たとえば、レビー小体型なら転倒予防の手すり設置、血管性ならリハビリ重視のデイケア、というようにタイプによって最適解が変わります。
→ 何から始める?親が認知症と診断された家族向けの初動ガイド
3. 家族会議を開いて役割を決める
認知症は長期戦です。1人で抱え込むと共倒れになりやすく、最初の段階から家族で役割を決めておくことが負担軽減につながります。
- 主介護者は誰か
- 経済的な負担をどう分担するか
- 緊急時の連絡網
- 月1回の状況共有のタイミング
「言わなくてもわかる」ではなく、書面で共有しておくことをおすすめします。
兄と私と母で話し合って、お金は兄、通院は私、見守りは母(同居)で分担した。最初に明確にしておいてよかった。役割が決まってない家庭ほど揉めるって地域包括の人が言ってた。 — Xユーザー(自営業・40代女性)2026年6月
今日からできる、たった1つのこと
認知症のタイプを家族だけで判断するのは難しく、専門家でも複数の検査を組み合わせて初めてわかるものです。だからこそ、種類を正確に見極めようとするより、まず「変化に気づいたら相談する」一歩が何より大切です。
今日できること、1つだけ提案させてください。
親の住む地域の地域包括支援センターの電話番号を調べて、スマートフォンの連絡先に登録する。
「認知症かもしれない」と思ったときの最初の電話先になります。匿名・無料で相談でき、必要に応じて専門医や認知症疾患医療センターを紹介してくれます。
- 「(親の住む市区町村名) 地域包括支援センター」で検索
- 電話番号をスマートフォンに登録
- 気になる変化があったら、まずは電話で相談
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まとめ
認知症はひとつの病気ではなく、4つの主要タイプがあり、症状も対応も異なります。
この記事のポイントを振り返ります。
- 4タイプの割合 — アルツハイマー型67%、血管性19%、レビー小体型4%、前頭側頭型1%
- 見分けるポイント — 記憶障害・行動変化・身体症状の現れ方が異なる
- 早期受診が鍵 — タイプによって治療・介護の優先順位が変わる
- 診断後の3アクション — 要介護認定・ケアマネ選定・家族会議
「うちの親、もしかして」と感じたら、判断する前に相談する——これが家族にとっても本人にとっても、最も負担の少ない選択です。
まずは地域包括支援センターの電話番号を調べることから。その小さな一歩が、その後の数年の安心を支えてくれます。
次の一歩を、一緒に考えませんか
ここまでお読みいただきありがとうございました。「自分の状況だとどうすればいいのか分からない」「家族で話し合っても結論が出ない」というご家族のために、介護のミカタは以下の2つのご支援をご用意しています。
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