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老老介護2026年版データ — 厚労省最新統計と疲弊する家族のリアル
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「介護してる私のほうが、もう限界かもしれない」
86歳の母をひとりで看てる74歳。腰は痛いし血圧は上がるし、夜中のトイレ介助で寝不足。誰かに代わってほしいけど頼める人がいない。これが老老介護のリアル。 — Xユーザー(無職・70代女性)2026年4月
この投稿に「うちもほぼ同じ」と感じた方は少なくないはずです。「自分だけじゃないんだ」と知るところから始めましょう。
老老介護は、もう一部の特殊な家庭の話ではありません。在宅介護世帯のうち、介護する人も受ける人も65歳以上というケースは6割超(厚生労働省 2022年調査)。
この記事では、最新統計で見る現状・深刻化する3つのリスク・今日から動ける支援策を、当事者の声と一次データでまとめました。
この記事でわかること:
- 厚生労働省の最新データで見る老老介護の割合
- なぜ老老介護がこれほど増えたのかの構造的背景
- 共倒れ・認認介護・健康悪化という3大リスク
- 限界を迎える前に使える具体的な支援策
データで見る老老介護2026 — 最新統計の全体像
結論として、老老介護はもはや『例外』ではなく『標準』です。 厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査」の集計が、その事実を端的に示しています。
65歳以上同士は63.5%、75歳以上同士は35.7%
要介護者と「同居の主な介護者」の年齢の組み合わせは、以下のとおりです。
| 介護者と要介護者の年齢組み合わせ | 2022年の割合 | 2001年の割合 |
|---|---|---|
| 60歳以上同士 | 77.1% | 54.4% |
| 65歳以上同士 | 63.5% | 40.6% |
| 75歳以上同士 | 35.7% | 18.7% |
出典: 厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査の概況」IV 介護の状況
20年前と比べて、75歳以上同士の介護はほぼ2倍。介護者の高齢化は急速に進んでいます。
主な介護者は「配偶者」と「子」が大半
同調査では、同居する主な介護者の続柄も明らかになっています。
- 配偶者: 22.9%
- 子: 16.2%
- 子の配偶者: 5.4%
- 別居の家族など: 11.8%
- 事業者: 15.7%
配偶者が介護役を担うケースが最多。夫婦のどちらかが要介護になった瞬間、もう一方が老老介護に直面する構造が見えてきます。
介護時間「ほとんど終日」が約2割
要介護3以上では、主な介護者が「ほとんど終日」介護にあたっている割合が19.0%(同調査)。睡眠と食事以外の時間をすべて介護に充てている高齢介護者が、相当数いることを意味します。
なぜ老老介護がここまで増えたのか — 3つの構造要因
老老介護の増加は個別世帯の事情ではなく、社会全体の構造変化が背景にあります。背景を知っておくと、自分や親の老後を「想定外の出来事」として恐れる必要がなくなります。
要因1: 平均寿命と健康寿命に9〜12年のギャップ
厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」によれば、平均寿命と健康寿命の差は男性で約8.7年、女性で約12.1年です。
寿命の最後の約10年は何らかの支援を必要として暮らす期間になりやすい、というのが現代日本の実情です。70代後半で配偶者が要介護に、自分も80代に差しかかる頃にはどちらも高齢者――という流れは避けにくくなっています。
要因2: 三世代同居の急減と核家族化
国立社会保障・人口問題研究所の集計では、三世代同居の世帯は1986年に約15.3%でしたが、2022年には約4.0%まで減少しています。
出典: 厚生労働省「国民生活基礎調査」世帯構造別世帯数の年次推移
子世帯と物理的に離れて暮らす高齢夫婦が増えた結果、配偶者同士で看るしか選択肢がない世帯が拡大しました。
要因3: 在宅介護重視の政策方針
国の方針として地域包括ケアシステムが推進され、要介護高齢者ができるだけ住み慣れた地域で暮らし続けることが目標とされています。施設入所のハードルが上がる一方で、在宅介護の割合が高止まりしているため、結果的に高齢の家族介護者が増加しました。
老老介護の3大リスク — 「我慢」が一番危ない
老老介護そのものが悪いわけではありません。問題は、支援につながらないまま続けると複数のリスクが重なる点にあります。
リスク1: 介護者自身の健康悪化
介護者の年齢が上がるほど、腰痛・睡眠不足・うつ症状の発症リスクが高まります。日本看護科学学会誌の高齢介護者を対象とした研究では、80歳以上の主介護者の半数以上が複数の慢性疾患を抱えているとの報告があります。
出典: J-STAGE「日本看護科学会誌」(高齢介護者の健康関連QOLに関する研究を含む)
リスク2: 認認介護への進行
介護する側の認知機能も、加齢とともに低下していきます。両者ともに認知症または認知機能低下がある状態は『認認介護』と呼ばれ、複数自治体の調査では老老介護世帯の1割前後で発生していると推計されています。服薬管理のミス、火の不始末、徘徊による行方不明など、生命に関わる事故につながりやすいのが特徴です。
父82歳が母79歳の介護してたんだけど、薬を母の分も自分の分もまとめて飲んでしまった日があって。気づいたヘルパーさんが救急要請してくれて事なきを得たけど、本当にゾッとした。認認介護一歩手前だったのかも。 — Xユーザー(会社員・50代女性)2026年5月
リスク3: 共倒れと介護殺人
警察庁・厚労省関連の統計では、介護を理由とした事件・事故のうち、加害者の多くが60歳以上の家族介護者と報告されています。睡眠不足、社会的孤立、経済不安が重なり、判断力が極限まで落ちた末の悲劇です。
老老介護世帯ほど「迷惑をかけたくない」「もう少し頑張れる」と外部支援を遠ざけがちです。頑張る期間が長いほどリスクは積み上がる——この事実だけは胸に留めておいてください。
限界を迎える前に — 今日から動ける支援活用
リスクを並べると不安になりますが、対策の入り口は驚くほどシンプルです。「無料で相談できる窓口」と「介護保険サービスの上限活用」と「介護者自身が休む仕組み」の3点を押さえるだけで、共倒れリスクは大きく下げられます。
対策1: 地域包括支援センターに電話する
最初の相談先は、住所地の地域包括支援センター。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが在籍し、介護保険の使い方から認知症対応、家族介護者の健康相談まで無料で対応してくれます。
「(市区町村名) 地域包括支援センター」で検索し、電話番号をスマホに登録するだけでも一歩前進。詳しい使い方は介護保険の使い方を初めての人向けに解説もご参照ください。
対策2: 区分支給限度基準額をフル活用する
要介護2以上であれば、月額19万円〜36万円相当の介護保険サービスを1割〜3割負担で利用できます。老老介護世帯は『使い切らずに我慢する』傾向が強いのですが、結果的に介護者の健康を損ねれば在宅生活は続きません。
ケアマネジャーに「介護者の負担軽減を最優先で組んでほしい」と明示的に依頼することで、デイサービスやショートステイの利用日数を増やしたケアプランへ組み替えてもらえます。
対策3: レスパイトケアで「介護者が休む時間」を確保
ショートステイ・デイサービス延長・小規模多機能型居宅介護などを組み合わせ、介護者が定期的に休める日を意図的に作るのがレスパイトケアの考え方です。1泊2日のショートステイから始めるだけでも、睡眠負債を解消する効果が報告されています。
母を週2回デイ+月1回ショートステイに変えた途端、私の血圧が下がった。「迷惑かけたくない」って母も最初は嫌がったけど、私が倒れたら家には帰れなくなる、と話したら受け入れてくれた。早く相談すればよかった。 — Xユーザー(パート勤務・60代女性)2026年6月
詳しくは介護の負担を軽減する12の方法 — 今日から1つずつ試してみてで具体策をまとめています。
あわせて読みたい
- 夫婦で介護する関係が壊れないために — 夫婦間の役割分担と話し合い方
- 介護で同居するときのストレス対策 — 距離感とルール作りの実例
- 介護を一人で抱える前に — ひとり介護の負担を分散する5つの仕組み
まとめ
老老介護は、もはや「特別な家庭の話」ではなく日本の在宅介護の標準的な姿です。
この記事のポイントを振り返ります。
- 65歳以上同士は63.5%、75歳以上同士は35.7% — 厚生労働省2022年調査で20年前のほぼ2倍
- 背景は寿命ギャップ・核家族化・在宅介護重視政策の3点 — 個別世帯の問題ではなく構造の話
- 3大リスクは介護者の健康悪化・認認介護・共倒れ — 「我慢」が一番危ない
- 対策は地域包括支援センター・限度額フル活用・レスパイトケア — 今日から動ける
「迷惑をかけたくない」という気持ちが、結果的に共倒れを招くケースが少なくありません。早く相談するほど、在宅で穏やかに暮らせる期間は長くなります。
まずは、住所地の地域包括支援センターの電話番号をスマートフォンに登録するところから始めてみてください。
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