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訪問介護倒産の通告から72時間|家族がやる行動マニュアル

【職員の方へ】この記事は、利用中の訪問介護事業所から閉鎖通告を受けた家族向けの72時間行動マニュアルです。職員側の対応・転職判断を探している方はこちら(訪問介護倒産 職員向け20項目チェックリスト)へ。

最初の1アクション(0円・5分)

**今日明日中に、お住まいの地域包括支援センターに電話**してください。代替の訪問介護事業所候補を、地域包括は地域マップで把握しています。

→ お住まいの地域包括支援センターを探す(厚労省 公式 / 全国約5,400ヶ所)

利用していた訪問介護事業所から「来月末で閉鎖します」と通告を受け、この記事を開いた方へ。

最初に伝えておきたいのは、これはあなたの家庭だけに降ってきた事故ではないということです。2024年度の介護事業所倒産は179件で前年比+40.9%(東京商工リサーチ 2025年1月発表)。うち訪問介護は過去最多を更新し続けています。担当ヘルパーの方が突然来なくなる、という事態はもはや特殊例ではなく、構造的に発生している現象です。

72時間の使い方が、その後の3か月の介護負担を決めます。本記事では、0-24時間/24-48時間/48-72時間 の3区画に分けて、家族が何を電話し、何を書き、何を決めるかを順番に整理します。

結論:72時間で家族が必ずやる3手

この記事の結論
72時間の使い方が、その後の3か月の介護負担を決めます。0-24hで電話、24-48hで引き継ぎ書、48-72hで3択判断。一晩悩んでも代替事業所は出てきません。電話を1本かけることから72時間が始まります。
179 2024年度介護事業所倒産
81 うち訪問介護(過去最多)
5 項目 引き継ぎ情報書テンプレ
3 48-72h判断フロー
1

0-24h:電話する

地域包括支援センター(またはケアマネ)に電話して、代替事業所候補リスト3つ以上を取り寄せる。台本通り5分。

2

24-48h:書く

引き継ぎ情報書5項目テンプレ(ADL・服薬・食事・排泄・拒否動作)+環境マップ。新ヘルパー慣れを2-4週間から1週間に圧縮。

3

48-72h:決める

在宅で繋ぐ/小規模多機能・サ高住へ早期移行/ショートステイで時間を稼ぐの3択を家族会議で決める。要介護度×同居か独居か×就労状況で分岐。

順番が大事です。「ヘルパーがいなくなる、どうしよう」と一晩悩んでも代替は出てきません。電話を1本かけることから72時間が始まります。

あなただけじゃない:訪問介護倒産という構造問題

経営コンサルタントの木下斉さんが2025年初頭に発信した投稿は、この問題の規模感を端的に伝えています。

団塊ジュニアが高齢化した時に今のような介護サービスはもはやないかも知れません。2024年の介護事業所倒産は172件、過去最多を更新しました(東京商工リサーチ)。うち訪問介護は81件、これも過去最多。2024年度ベース(4月〜3月)では179件で、前年比+40.9%の急増です。

— Xユーザー(経営コンサルタント・2026年5月)

この声が刺さるのは、「自分の家族だけの不運」と感じていた閉鎖通告が、実は全国で同時多発している事象だと数字で示してくれるからです。木下氏の発言は2024年暦年172件・年度179件という東京商工リサーチの公開統計と一致しており、訪問介護81件という内訳が下の比較表3行目に直接接続します。

数字を3つの一次ソースで突き合わせると、ここ数年で訪問介護事業所の倒産は明らかに加速している現在地が見えてきます。

出典集計対象件数
東京商工リサーチ(2025年1月発表)2024年 介護事業所倒産(暦年)172件(過去最多)
東京商工リサーチ(2025年集計)2024年度 介護事業所倒産(4-3月)179件(前年比+40.9%)
厚生労働省 介護事業経営概況調査関連2024年 訪問介護倒産81件(3年連続最多)
東京商工リサーチ(2025年通期)2025年 介護事業所倒産(暦年)176件(過去最多更新)

3つの独立した集計が同じ方向を示しているということは、これは景気変動の一時的な数字ではなく、構造的な事業継続困難であるという読みになります。背景には、訪問介護の基本報酬が2024年度改定で引き下げられたこと、ヘルパーの有効求人倍率が15倍超で人材確保が物理的に困難になっていること、そして利用者宅まで車で20-40分という移動非効率を1事業所で吸収しきれないこと、の3点があります。

つまり、あなたが利用していた事業所が閉鎖したのは、その事業者の経営失敗というよりも、訪問介護というビジネスモデルそのものが小規模事業者単独では持続できなくなっている、という構造的問題の一例です。だからこそ、次の事業所も「絶対に倒産しない」とは言い切れない前提で、引き継ぎ書を残し、3か月後にもう一度見直すという習慣を、この72時間で同時に作っておきます。

ミニCTA:地域内の訪問介護事業所が経営的に厳しい状況なのかを知るには、地域包括支援センターでの相談が一番早道です。「最近、近隣で閉鎖した訪問介護事業所はありますか」と直接聞けば、地域包括は把握しています。

→ お住まいの地域包括支援センターを探す(厚労省 公式検索)

0-24時間:電話する(最優先アクション)

この区間で取り戻せないのは「代替事業所の空き枠」という通貨です。 同じ地域包括エリアの家族が同じ通告を受けていれば、空き枠は数時間単位で埋まります。0-24hで電話を1本かけるかどうかが、3日後に体験訪問の予約が取れているかどうかを分けます。

ここからが時系列の本題です。閉鎖通告を受けてから24時間以内に、家族が必ずやることは「電話を1本かける」ことだけです。それも、悩んだ末の電話ではなく、台本通りに5分で済ませる電話です。

なぜ72時間で台本が必要か(独自視点)

電話台本を用意するのは、家族の語彙を奪うためではありません。介護領域の電話では「相談したい」と切り出すと、相手は丁寧に状況を聞き取り、結果として代替確保まで3-5日遅れます。最初の電話で「ご紹介ください」「3つ候補ください」と動詞で依頼を閉じてしまうと、相手の業務動線が「紹介リスト出力」モードに切り替わり、半日で候補が出てきます。72時間という短距離走では、5分の言い回しの差が翌日のスケジュールを変えるため、台本という形で固定しておく価値が出てきます。

電話する先の優先順位

  1. 担当ケアマネジャー(要介護1以上で居宅介護支援を契約している場合)
  2. 地域包括支援センター(ケアマネ不在、または要支援1-2で居宅契約していない場合)
  3. ケアマネ・地域包括どちらにも電話したうえで、3-5時間反応がなければ市区町村の介護保険担当課

ケアマネへの電話台本(10行・約3分)

お世話になっております、利用者の◯◯の家族の△△です。
(事業所名)の□□様から、来月末で訪問介護事業を閉鎖すると通告を受けました。
通告の書面は受け取っており、閉鎖予定日は◯月◯日です。
ついては、代替の訪問介護事業所の候補を、できれば3つ以上ご紹介いただけますか。
現状の利用回数は週3回、生活援助と身体介護の組み合わせです。
本人の希望は、できれば同性のヘルパーさんで、移動介助に慣れた方です。
事業所候補をリストでいただけたら、3日以内に2-3社に体験訪問を申し込みます。
ケアプランの変更も同時にお願いしたく、来週中にお会いできる日を3つ候補いただけますか。
それと、もし代替がすぐ見つからない場合の繋ぎとして、ショートステイの空きも並行で当たっていただけますか。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

このスクリプトのポイントは、「困った」と感情を伝える前に、「ご紹介いただけますか」「3つ候補ください」「並行で当たってください」と動詞で具体的に依頼していることです。介護業界では「相談したい」と言うと相談時間の予約から始まり代替確保が3-5日遅れることがあります。最初の電話で代替確保まで動かしてしまうのが72時間ルールの肝です。

地域包括支援センターへの電話台本(同じく3分)

ケアマネがいない、または連絡が取れない場合は地域包括に電話します。要点は同じですが、地域包括はあなたの親のケアプランを持っていないため、状況説明をやや厚めに行います。

お世話になっております、◯◯市△△町の◯◯(親の氏名)の家族の△△です。
父(母)は要介護◯で、現在(事業所名)から週3回訪問介護を受けています。
本日(あるいは先日)、その事業所から閉鎖通告を受けました。
代替の訪問介護事業所をご紹介いただけますか、できれば3つ以上の候補をお願いしたいです。
今から1週間以内に体験訪問を始めたいと考えています。
それと、代替がすぐ見つからない場合のショートステイの空きも、並行で確認したいです。
親本人は同居しています/独居です。介護者の私は仕事をしていて平日昼間は不在です(or 在宅しています)。
来週中に直接ご相談に伺いたいので、空いている日を3つ教えていただけますか。

地域包括では、相談員が地域内の事業所マップを開きながら候補を出してくれます。多くの地域包括は午前9時から午後5時までで土日祝日は閉所のため、平日午前中の電話が最も繋がりやすい時間帯です。

同日中に家族会議で決める3項目

ケアマネまたは地域包括への電話と並行して、24時間以内に家族会議(電話・LINEでも可)で決める3項目があります。

  1. 72時間の意思決定者を誰にするか:兄弟全員で合議すると遅れます。1人を意思決定者に置き、報告は全員に共有する形が動きます
  2. 金銭面の許容上限:自費サービスを一時的に使う可能性があるか(緊急の場合、訪問介護インフォーマル系で1時間2,500-4,000円)
  3. 本人への伝え方:いつ、誰が、どう伝えるか(「同じヘルパーさんは無理だけど引き継ぎ書を作る」を必ずセットで)

ここまでが0-24時間でやることです。電話1本+家族会議1回、合計30分から1時間で完結します。次の章では、確保しはじめた代替事業所候補に渡す「情報」という別の通貨で時間を取り戻す段階に移ります。

ミニCTA:もし「兄弟で意思決定者を1人に絞れない」「金銭面の合意がつかない」など72時間内に家族会議が成立しない場合、第三者を入れた個別相談を検討してください。介護のミカタの個別相談は中立的に状況整理ができる窓口です(クローズドβ・月3名限定・費用0円)。

→ 介護のミカタ 個別相談(クローズドβ・費用0円)

24-48時間:書く(引き継ぎ情報書を作る)

この区間で取り戻せないのは「新ヘルパーが親に慣れる2-4週間」という通貨です。 書面で渡せば1週間に圧縮できるこの差は、親本人の生活リズムと家族の睡眠時間に直結します。24-48hに紙1-2枚を書くことで、3週間ぶんの混乱を取り戻せます。

24時間目以降の山場は「書く」です。ケアマネや地域包括から代替候補が出てきた段階で、新しいヘルパーがゼロから親の状況を覚え直すと、慣れるまでに2-4週間かかります。その間、親本人は不安定になり、家族の負担は増えます。この移行コストを2-4週間から1週間に圧縮するのが、引き継ぎ情報書です。

なぜ72時間で引き継ぎ書テンプレが必要か(独自視点)

引き継ぎ書を1か月後に作っても、新ヘルパーは既に親の好き嫌いを自分の体で覚え始めています。テンプレの価値は「初日の声かけ」を決めることにあります。下表5項目の中で家族が最も軽視しがちなのは最下行の「拒否動作・声かけNG」ですが、新ヘルパーの初日成否はここ1項目でほぼ決まります。72時間内に書く意味は、新ヘルパーがまだ「白紙」のうちに親本人の地雷情報を渡し切れる、その一点に絞られます。

引き継ぎ情報書テンプレ:5項目フォーマット

以下の5項目を、A4紙1-2枚に手書きまたはWordで書き出します。今のヘルパーさんに「引き継ぎ書を作りたいので確認してください」と頼むと、ほとんどの場合協力してくれます。

項目書く内容(例)注意点
ADL(日常生活動作)起居:介助あれば座位保持5分/歩行:4点杖で居室-トイレのみ/入浴:訪問入浴 週1/更衣:上衣自立、下衣一部介助「できる/できない」の0-1ではなく、どこまで介助が必要かを書く
服薬朝食後 降圧剤・血糖薬、夕食後 睡眠導入剤/お薬カレンダー使用/本人だけだと飲み忘れ週2-3回薬の名前は薬剤情報提供書をコピーで添付すると確実
食事朝:パン半枚+牛乳/昼:宅配弁当(やわらか食)/夜:家族と同じおかずを刻み/嫌い:青魚/好き:豆腐・うどん嫌いなものは「絶対に出さない」と書くと新ヘルパーが助かる
排泄日中:トイレ自立/夜間:ポータブルトイレ/パッド使用:日中なし、夜間1枚/便秘傾向:3日に1度マグミット失禁エピソードがある場合は「最後の失禁は◯月で、原因は◯◯」と書く
拒否動作・声かけNG「お風呂入りますよ」→拒否強い/「お風呂、温まりに行きませんか」→受け入れやすい/頭頂部を触られるのを嫌がる/午後3時以降は疲れて拒否増これが最重要。新ヘルパーの初日成否を決める

同時に作る2枚目:環境マップ

引き継ぎ情報書と並行して、玄関から居室までの動線図を1枚描きます。

  • 玄関の鍵の位置(玄関ポストに暗証番号付き鍵BOX or 家族不在時の入り方)
  • 親本人が普段いる場所(ベッド/リビング/椅子の位置)
  • トイレ・浴室の位置
  • 緊急連絡先(家族・かかりつけ医・ケアマネ)
  • 家の中で気をつけてほしいこと(飼い猫がいる/玄関の段差が15cm/勝手口は使用禁止 等)

ここまで48時間以内に書き終えれば、新ヘルパーが初日から効率的に動けます。書く時間は親本人と一緒に取ることで、本人の主体性が回復し、新ヘルパーへの受容性も高まります。

次の章では、24-48hで集めた情報をもとに「在宅か施設か」という最も重い意思決定を行う48-72hに進みます。そこで再請求されるのは、家族の判断疲労という3つ目の通貨です。

この48時間で家族がやってはいけないこと

  • 今のヘルパーさん個人に責任を求めない(事業所閉鎖は個人の判断ではない)
  • 親本人に「困ったね」と感情をぶつけない(不安が伝染して食欲低下・夜間不眠が始まる)
  • SNSで事業所名を出して批判しない(後で代替事業所選定の際、地域内で気まずくなる)

48-72時間:決める(3択判断フロー)

この区間で取り戻せないのは「判断のための余白時間」という通貨です。 72時間を過ぎると、家族の睡眠不足と親本人の不安が連鎖し、選択肢を冷静に比較する余力そのものが目減りします。48-72hで方針を1つ決めることで、3か月後の介護離職リスクを取り戻せます。

48-72時間目は「決める」フェーズです。0-24hで地域包括・ケアマネから出てきた代替事業所候補と、24-48hで作った引き継ぎ書を踏まえて、家族会議で最終方針を1つに決めます。

3択に共通する「48hで気づくのが遅れる」落とし穴(独自視点)

下の3択(A在宅/B早期移行/Cショートステイ)は、状況によって最適解が変わりますが、3択とも共通して「48時間目に気づくのが遅れる」要素があります。Aは新事業所の体験訪問が想像以上に予約が取りにくい点、Bは小多機・サ高住の入居審査が最短でも10日かかる点、Cはショートステイの空きが週末を挟むと一気に埋まる点です。いずれも48hの段階で「並行で動かしておく」と選択肢が広がり、48h目に1つに絞ろうとすると間に合わなくなる構造があります。3択比較は隠れた評価軸として「並行着手のしやすさ」を含めて読むと、48-72hの判断が現実に追いつきます。

3択の判断フロー

選択肢は3つあります。状況に応じてどれが現実的か変わります。

A. 在宅で繋ぐ が向いている
  • 代替事業所が1週間以内に見つかった
  • 本人の在宅意向が強い
  • 同居家族が在宅勤務可能
  • 要介護1-2 × 同居 × 介護者在宅勤務
B. 早期移行/C. ショート が現実的
  • 要介護3-4 × 独居 × 子は遠距離 → B
  • 要介護4-5 × 独居 → B(在宅単独継続はリスク)
  • 要介護3 × 同居 × 介護者就労中 → C+並行検討
  • 代替が1週間以内に見つからない → B/C
選択肢向いている状況デメリット
A. 在宅で繋ぐ(新訪問介護事業所と契約)代替事業所が1週間以内に見つかった/本人の在宅意向が強い/同居家族が在宅勤務可能新ヘルパー慣れに2-4週間/同じ事業所も将来倒産リスクあり
B. 小規模多機能・サ高住へ早期移行要介護2-3で在宅と施設の中間が許容/同居家族が日中不在/代替事業所が見つからない月額12-25万円/本人の環境変化への適応負荷
C. ショートステイで時間を稼ぐ(2週間〜1か月)代替事業所の検討に時間が必要/家族が一度休む必要がある/本人も短期なら受け入れる1泊1,000-3,000円/長期化で本人の在宅復帰意欲低下リスク

判断は、要介護度 × 同居か独居か × 介護者の就労状況の3軸で分かれます。

  • 要介護1-2 × 同居 × 介護者在宅勤務:A(在宅で繋ぐ)が第1選択。代替が見つかれば1週間で復旧
  • 要介護3 × 同居 × 介護者就労中:Cで2週間時間を稼ぎつつ、A/Bを並行検討
  • 要介護3-4 × 独居 × 子は遠距離:B(小多機・サ高住)への早期移行を本気で検討。在宅単独継続はリスク
  • 要介護4-5 × 独居:Bが現実解。在宅継続は介護者の遠距離通いで持たない
  • 要介護1-2 × 独居 × 子は近距離:A+見守りセンサー+配食週5回の組み合わせで在宅継続可能

判断する際、笠間昇市議の指摘も同時に頭に入れておく必要があります。

介護現場は人手不足で居宅介護支援の小規模事業者はバタバタ倒れています 施設にも入れず、家で介護を受ける人にとっては悲惨な結末が…

— Xユーザー(市議会議員・2026年5月)

この声が刺さるのは、「在宅にこだわって粘れば何とかなる」という家族の期待値を、現場側から静かに修正してくれるからです。笠間氏の指摘は厚労省 介護事業経営概況調査の「居宅介護支援は約4割が赤字」という構造データと方向が一致しており、上の3択比較表でB(早期移行)を最後の手段にしない判断軸の根拠になります。

つまり、選択肢Bを「最後の手段」と決めつけないことが、48-72h判断の隠れた評価軸です。在宅にこだわって代替事業所が見つからないまま2か月過ぎ、家族の体力と判断力が削られると、結果的にBもCも選びにくくなる現在地が起こりえます。72時間以内に「Aで進める」「Bへ移行する」「Cで時間を稼ぐ」のいずれかに方針を寄せていくこと、迷う場合は第三者(ケアマネ・地域包括・個別相談)に整理してもらうことが、家族の判断疲労を取り戻す最短ルートです。

ミニCTA:3択判断を家族だけで決めきれない場合、介護のミカタの個別相談で在宅・施設の両軸から中立的に選択肢を整理できます。施設からの成果報酬で運営しているためご家族の費用負担は0円です。

→ 介護のミカタ 個別相談(クローズドβ・月3名限定)

やってはいけない3つの行動

72時間以内に多くの家族が陥る選択ミスを3つ挙げます。どれも善意で始まりますが、結果的に72時間後の状況を悪くします。

1. 焦って高額な民間紹介サービスを契約してしまう

事業所閉鎖の不安に乗じて「24時間以内に訪問介護を手配します、紹介料15万円」のような民間サービスが介護領域にも存在します。地域包括支援センターとケアマネは無料で同じ役割を担っています。有料の民間紹介に踏み出す前に、無料の公的窓口に1本電話を入れることで15万円ぶんの判断時間を取り戻せます。

2. 親本人に相談なく同居を決めてしまう

「ヘルパーが来なくなるなら同居しよう」と一気に決める家族がいますが、同居切替は本人と家族双方にとって人生の大きな変化です。72時間内に決めるべきではなく、最低でも1か月の試行期間(ショートステイ+週末同居)を経てから決めるべき意思決定です。同居即決して3か月後に介護離職、というパターンが最も多い後悔事例です。

3. 連絡が途絶えた閉鎖事業所に時間とエネルギーを使う

倒産事業所への返金請求や責任追及は、破産管財人を経由する手続きとなり、個人での回収可能性は実情として低くなります。72時間以内の家族のエネルギーを「次の事業所を確保する」「親の生活を立て直す」の2点に集中させることで、3か月後の判断余力を取り戻せます。賠償・返金の検討は、生活が安定した後(おおよそ3か月後)に弁護士会の無料相談(各都道府県で月1-2回開催)で確認するのが順序です。

まとめ:72時間後にあなたが立っている場所

72時間後、理想的にはあなたは以下の状態にいます。

  • 代替の訪問介護事業所の候補が2-3社、体験訪問の予約が1-2社入っている
  • 引き継ぎ情報書(5項目+環境マップ)が紙1-2枚で完成している
  • 在宅で繋ぐ/施設へ早期移行/ショートステイで時間を稼ぐ、の方針が1つに決まっている
  • 親本人が「新しいヘルパーさんに引き継ぎ書を渡す」と前向きになっている
  • 家族会議で兄弟間の役割分担が決まっている

すべて完璧でなくて構いません。1つでも進んだら、その72時間は成功です。

訪問介護事業所の倒産は、これからも続きます。2026年6月の介護報酬改定でも、訪問介護の小規模事業者にとって追い風になる変更は限定的です。ですから、今回の72時間でつかんだ「地域包括への電話の仕方」「引き継ぎ書テンプレ」「3択判断フロー」は、3か月後・1年後にもう一度使う可能性がある資産です。書類を捨てずに保管しておくことで、次に同じ通告が来た時に72時間ではなく24時間で動き出せます。

そして、72時間が終わったあと、あなた自身が一度しっかり休む時間を確保することで、長距離走のスタミナを取り戻せます。72時間は短距離走です。長距離走は明日からまた始まります。

あなたの次の一歩

72時間の動き出しを、まず1つ。

焦って高額な民間紹介を契約する前に
「24時間以内に手配します、紹介料15万円」のような有料サービスに踏み出す前に、地域包括支援センター(無料)に1本電話を入れてください。同じ役割を無料で担っており、15万円ぶんの判断時間を取り戻せます。
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地域包括支援センター
厚労省公式・無料・全国約5,400ヶ所。地域内事業所マップから代替候補3つ以上を即日リスト化。
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クローズドβ・月3名限定・費用0円。兄弟間の意思決定がまとまらない時、3択を中立的に整理。
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地域包括/ケアマネ経由で空き枠を確保。48-72hで在宅継続が難しいと判断した時の繋ぎ。

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参考

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