PR 当サイトは一部アフィリエイトプログラムによる収益を得ています。記事の内容は公平性を保つよう努めておりますが、掲載サービスの詳細は各公式サイトをご確認ください。

介護した人が損をする?相続トラブルと'寄与分'の現実

PR この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

重要: この記事は法的情報の一般的な解説です。個別の相続問題については、弁護士に相談することを強くおすすめします

「10年介護した私と、何もしなかった兄の相続が同じ」——この理不尽に向き合う

母の介護を10年やった。仕事も辞めた。貯金も削った。なのに相続は兄と同じ1/2ずつ。寄与分を主張したら「金目当てか」と言われた。介護した人間が損をする国って何なの。 — Xユーザー(母を10年在宅介護・50代女性)2026年3月

この声は、決して珍しいケースではありません。

法務省の司法統計によると、遺産分割事件の約35%で寄与分が争点になっています(裁判所「司法統計」2024年)。そして、介護を理由とする寄与分が認められるケースは全体の約2割程度にとどまるのが現実です。

この記事では、介護をした人が相続で不利にならないために知っておくべき「寄与分」の仕組みと、今からできる準備をお伝えします。

この記事でわかること:

  • 寄与分制度の仕組みと、介護で認められるための4つの条件
  • 寄与分が認められなかった実例とその原因
  • 相続トラブルを防ぐために「今日から」できる介護記録の残し方

寄与分とは何か — 制度の基本を理解する

寄与分の定義

寄与分とは、被相続人(亡くなった方)の財産の維持・増加に特別の寄与をした相続人が、法定相続分に上乗せして遺産をもらえる制度です(民法904条の2)。

たとえば、親の介護を長年にわたって行い、施設入所を避けたことで親の財産の減少を防いだ場合、その貢献を金銭的に評価して相続分に反映させることができます。

2019年改正 — 相続人以外の親族にも道が開けた

2019年の民法改正で、「特別寄与料」制度が新設されました(民法1050条)。これにより、相続人ではない親族(たとえば長男の妻)も、介護の貢献に対して金銭を請求できるようになっています(法務省「相続法の改正」)。

ただし、特別寄与料の請求は相続の開始を知った時から6か月以内に行わなければならないという期限があります。

義母の介護を8年やったのに、相続人じゃないからって最初は何ももらえないと思ってた。2019年の法改正で特別寄与料が請求できるって弁護士さんに教えてもらって、やっと報われた気持ちになった。知らなきゃ泣き寝入りだった。 — Xユーザー(義母を在宅介護した長男の妻・50代)2026年2月


介護で寄与分が認められる4つの条件

寄与分が認められるには、単に「介護した」だけでは不十分です。裁判所の判例をもとに、認められるための4つの条件を整理します。

条件1: 「特別の」寄与であること

通常の親族間の扶養義務を超える貢献が求められます。たとえば、週末にたまに様子を見に行く程度では「通常の範囲」と判断されるケースが多いです。

認められやすい例:

  • 同居して毎日の身体介護を行っていた
  • 仕事を辞めて(または減らして)介護に専念していた
  • 介護期間が長期(概ね3年以上)

条件2: 無償またはそれに近い行為であること

介護の対価として親から金銭を受け取っていた場合、寄与分は認められにくくなります。

条件3: 継続的であること

一時的な看病ではなく、継続的かつ日常的に介護を行っていたことが求められます。

条件4: 財産の維持・増加に貢献したこと

介護をしたことで施設入所費用(月10〜30万円)の支出を避けられたなど、具体的な財産への貢献を示す必要があります。

条件認められやすい認められにくい
特別の寄与同居・毎日の身体介護月1回の訪問
無償性報酬を受け取っていない毎月お金を受け取っていた
継続性3年以上の日常的介護入院中の数週間の付き添い
財産貢献施設入所回避で月15万円の支出を防いだ感情的な「大変だった」のみ

寄与分が認められなかった3つの典型パターン

パターン1: 記録がない

最も多い失敗パターンです。「毎日介護していた」と主張しても、介護の内容・時間・期間を示す記録がなければ、立証が困難です。

パターン2: 金額の算定根拠がない

「10年介護したから3,000万円の寄与分がある」と主張しても、なぜその金額なのかの根拠がなければ認められません。一般的には、介護報酬の基準額(訪問介護の単価×時間×日数)をもとに算出します。

パターン3: 他のきょうだいも一定の貢献をしていた

主な介護者が自分でも、他のきょうだいが費用負担や週末のサポートをしていた場合、「特別の」寄与とまでは言えないと判断されることがあります。


今日からできる介護記録の残し方

結論として、介護記録を残すことが最大の保険です。将来の相続に関係なく、ケアマネジャーとの情報共有にも役立ちます。

記録しておきたい5項目

  1. 日付と時間 — いつ、何時間介護したか
  2. 介護内容 — 身体介護(入浴・排泄・食事)か生活支援(掃除・買い物)か
  3. 被介護者の状態 — 要介護度、認知機能の状態、その日の体調
  4. 費用の記録 — 自己負担で支払った費用と領収書
  5. 第三者の証言 — ケアマネジャーや訪問介護員のコメント

記録の方法

最も手軽なのは、スマホの日記アプリです。写真付きで記録できるため、証拠能力が高くなります。紙のノートでも構いません。大切なのは毎日続けられることです。

弁護士に「介護記録はありますか」と聞かれて、なかった。3年間の介護を証明する手段がない。みんな、介護始めたら記録だけはつけてほしい。 — Xユーザー(相続で寄与分を主張できなかった・60代男性)2026年4月


相続トラブルを防ぐための3つの事前策

1. 家族会議を定期的に開く

介護の現状と費用を全員で共有する場を作ります。きょうだい間の介護分担のトラブル防止については親の介護できょうだいと揉めない方法でも詳しく解説しています。

2. 親が元気なうちに遺言書を作成してもらう

遺言書があれば、寄与分の争いを大幅に回避できます。公正証書遺言が最も確実です。費用は遺産の額に応じて数万円程度(日本公証人連合会)。

3. 介護費用の記録を「見える化」する

介護にかかっている費用を毎月記録し、きょうだい全員に共有します。「見える化」することで、介護者の負担への理解が進みます。

介護費用の相場については介護費用の月額平均を、費用の公的支援については介護のお金がないときの7つの制度を参考にしてください。


まとめ — 介護した人が報われるために、今できること

介護をした人が相続で正当に評価されるためには、感情ではなく「記録」が武器になります。

今日からできることは3つです。

  1. 介護記録をつけ始める — 日付・内容・時間・費用の4点を毎日
  2. 領収書を全て保管する — 交通費、おむつ代、通院費など
  3. 家族に現状を共有する — 月1回でも、介護の状況と費用を報告

そして、相続が現実になった時は、迷わず弁護士に相談してください。初回相談無料の法律事務所も多くあります。法テラス(0570-078374)では、経済的に余裕のない方向けに無料法律相談を実施しています。

この記事は法的情報の一般的な解説であり、個別の法的アドバイスではありません。相続に関する具体的な問題は、必ず弁護士にご相談ください。


あわせて読みたい

よくある質問

Q. 寄与分はどのくらいの金額になりますか?

一般的には、介護報酬の基準額をベースに計算されます。たとえば、訪問介護の身体介護の報酬単価(1時間あたり約4,000円)×介護時間×日数×期間、に0.5〜0.7程度の裁量割合を掛けた金額が目安です。ただし、最終的な金額は遺産総額や他の相続人との関係で異なります。

Q. 施設に入所した場合、介護の寄与分は認められなくなりますか?

施設入所前の在宅介護期間については、寄与分を主張できる可能性があります。施設入所後も、面会・手続き代行・費用負担などの貢献があれば評価される場合がありますが、身体介護ほどの評価にはなりにくいのが実情です。

Q. 介護をしていたきょうだいが複数いる場合はどうなりますか?

それぞれの介護の量と質に応じて寄与分が按分されます。主たる介護者と補助的な介護者では、当然ながら寄与分の評価額が異なります。

Q. 相続で揉めた場合、最初にどこに相談すればいいですか?

まずは各地の弁護士会が実施する法律相談(30分5,500円程度)や法テラス(0570-078374、無料法律相談あり)に相談するのがおすすめです。調停が必要な場合は家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることになります。