介護費用は月いくら?12家族のリアル家計簿から見えた平均と内訳
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「介護っていくらかかるの?」——答えは”人によって全然違う”
親の介護が始まりそうなんだけど、費用がいくらかかるか全然見えない。ネットで調べても「平均○万円」としか書いてなくて、自分の場合どうなのかがわからない。不安しかない。 — Xユーザー(親の介護準備中・40代会社員)2026年3月
「介護費用は月いくら?」——この問いに対する一般的な回答は「平均○万円」ですが、それだけでは自分のケースがわかりません。
在宅か施設か、要介護度はいくつか、利用するサービスは何か、所得はどのくらいか。これらの変数によって、月額費用は2万円から30万円以上まで大きく変動します。
この記事では、厚労省やシンクタンクの統計データに加え、実際に介護をしている12家族のリアルな費用内訳を紹介します。「自分の場合はだいたいこのくらいかな」というイメージを持てるようにまとめました。
この記事でわかること:
- 在宅・施設別の介護費用の平均月額と内訳
- 要介護度別の自己負担額シミュレーション
- 12家族のリアルな費用データ
- 介護費用を抑える3つの公的制度
データで見る介護費用の平均 — 在宅4.8万円、施設12.2万円
まずは全体像を押さえましょう。
公的データが示す介護費用
生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2024年)によると:
| 区分 | 月額平均 | 一時費用(初期費用) |
|---|---|---|
| 在宅介護 | 約4.8万円 | 約74万円 |
| 施設介護 | 約12.2万円 | 約91万円 |
また、介護期間の平均は**約61.1ヶ月(約5年1ヶ月)**です。つまり、介護費用の総額は:
- 在宅の場合:74万円 + 4.8万円 × 61ヶ月 = 約367万円
- 施設の場合:91万円 + 12.2万円 × 61ヶ月 = 約835万円
介護始める前は「月5万くらいかな」って思ってたけど、甘かった。介護保険で賄えない部分が意外と多い。おむつ代、配食、交通費、見守りサービス…保険外の出費だけで月2万超えてる。 — Xユーザー(在宅介護2年目・50代女性)2026年2月
要介護度別の自己負担額シミュレーション
介護保険サービスの自己負担額は、要介護度と利用するサービスによって異なります。以下は1割負担の場合の目安です。
| 要介護度 | 利用限度額/月 | 1割負担額/月 | 主な利用サービス例 |
|---|---|---|---|
| 要支援1 | 50,320円 | 約5,000円 | 週1回デイサービス |
| 要支援2 | 105,310円 | 約10,000円 | 週2回デイサービス |
| 要介護1 | 167,650円 | 約17,000円 | 週3回デイ+週1回訪問介護 |
| 要介護2 | 197,050円 | 約20,000円 | 週3回デイ+週2回訪問介護 |
| 要介護3 | 270,480円 | 約27,000円 | 週4回デイ+週3回訪問介護+月1回ショートステイ |
| 要介護4 | 309,380円 | 約31,000円 | 週5回デイ+毎日訪問介護 |
| 要介護5 | 362,170円 | 約36,000円 | 毎日デイ+毎日訪問介護 |
(出典:厚生労働省「介護報酬の算定構造」2024年改定)
ただし、上記は介護保険内の自己負担のみ。実際の支出は保険外費用を加えるとこの1.5〜2倍になるケースが多いです。
12家族のリアル家計簿 — 「平均」の裏にある個別事情
統計の「平均」だけでは自分のケースがわからないので、異なる状況の12家族の実際の月額費用を紹介します(いずれもX投稿やアンケート回答をもとに、個人が特定されない形で掲載)。
在宅介護の家計簿(6家族)
| ケース | 要介護度 | 月額費用(保険内+外) | 主な内訳 |
|---|---|---|---|
| A:80代母・認知症初期 | 要介護1 | 約3.2万円 | デイ週2回、配食週3回 |
| B:75歳父・脳梗塞後遺症 | 要介護2 | 約5.8万円 | デイ週3回、訪問介護週2回、おむつ代 |
| C:85歳母・認知機能低下 | 要介護3 | 約8.5万円 | デイ週4回、訪問介護週3回、ショートステイ月1回、見守りサービス |
| D:90歳父・寝たきり | 要介護4 | 約10.2万円 | 訪問介護毎日、訪問看護週2回、おむつ代、医療費 |
| E:78歳母・遠距離介護 | 要介護2 | 約7.5万円 | デイ週3回、配食週5回、見守りカメラ、交通費(月1帰省) |
| F:82歳夫婦・老老介護 | 要介護1+要支援2 | 約6.0万円 | デイ各週2回、配食週3回 |
施設介護の家計簿(6家族)
| ケース | 施設種類 | 月額費用 | 主な内訳 |
|---|---|---|---|
| G:特養・多床室 | 特別養護老人ホーム | 約6.5万円 | 施設費+食費+日用品 |
| H:特養・ユニット型個室 | 特別養護老人ホーム | 約13.0万円 | 施設費+食費+居住費+日用品 |
| I:老健 | 介護老人保健施設 | 約10.5万円 | 施設費+食費+リハビリ |
| J:介護付有料老人ホーム | 有料老人ホーム | 約22.0万円 | 月額利用料+食費+管理費 |
| K:グループホーム | 認知症対応型共同生活介護 | 約15.0万円 | 利用料+食費+家賃相当 |
| L:サ高住+外部サービス | サービス付き高齢者向け住宅 | 約18.5万円 | 家賃+食費+管理費+介護サービス |
年金額との比較は年金だけで入れる介護施設で詳しくシミュレーションしています。
うちは要介護3の母を在宅で見てて月8万くらい。でも交通費とかおむつ代とか入れたら10万近い。パートの収入が月12万だから、正直きつい。でも施設に入れるお金もない。この中間がないのが一番つらい。 — Xユーザー(在宅介護3年目・50代パート女性)2026年3月
介護費用を抑える3つの公的制度 — 「知らなかった」が一番損
介護費用の負担を軽減する公的制度がいくつかありますが、いずれも「申請しないと適用されない」申請主義です。
制度1:高額介護サービス費
月の介護保険自己負担額が上限を超えた場合に、超過分が返還される制度です。
| 世帯の所得区分 | 月額上限 |
|---|---|
| 生活保護受給者等 | 15,000円 |
| 世帯全員が住民税非課税 | 24,600円 |
| 住民税課税世帯 | 44,400円 |
| 課税所得690万円以上 | 140,100円 |
(出典:厚生労働省「高額介護サービス費の見直し」)
制度2:特定入所者介護サービス費(負担限度額認定)
所得・資産が一定以下の方が施設に入所する場合、食費と居住費が軽減される制度です。例えば特養のユニット型個室の食費・居住費は通常月約6万円ですが、この制度を使えば月約2.5万円まで軽減される場合があります。
制度3:医療費控除
介護サービスの一部は、確定申告で医療費控除の対象になります。対象サービスには訪問看護、訪問リハビリ、デイケア(通所リハビリ)、ショートステイの医学管理部分などがあります。
おむつ代も医師が「おむつ使用証明書」を発行してくれれば医療費控除の対象です。
特定入所者介護サービス費の存在を知ったのは母が特養に入って2年後。月3万以上差額があったのに。介護保険課の窓口で聞いたら「申請がなかったので…」って。こういうの自動で適用してほしい。 — Xユーザー(母親が特養入所・60代男性)2026年4月
費用の不安を和らげる——保険外サービスの活用
介護保険対象外でも、費用対効果の高いサービスがあります。
| サービス | 月額目安 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 配食サービス | 15,000〜25,000円 | 食事準備の負担軽減+栄養管理 |
| 見守りサービス | 1,000〜3,000円 | 24時間の安心+外出時間の確保 |
| 訪問理美容 | 3,000〜5,000円/回 | 外出困難な方のQOL向上 |
配食サービスは高齢者向け配食サービス比較で、見守りサービスは見守りサービス比較で詳しく紹介しています。
特に見守りサービスは月額1,000円台から導入でき、遠距離介護をしている方にとって必須ともいえるサービスです。
まとめ — まず「自分のケースの概算」を出してみる
介護費用は「平均」だけ見ても意味がありません。大事なのは、自分のケースでいくらかかるかの概算を出すことです。
ステップとしては:
- 要介護度を確認(未認定なら介護保険の申請から)
- 在宅か施設かの方針を考える
- 上の表から近いケースの費用を参考にする
- 高額介護サービス費・負担限度額認定の対象か確認する
- ケアマネジャーに具体的な費用見積もりを依頼する
「お金の話は聞きにくい」と感じるかもしれませんが、ケアマネジャーは費用の相談にも対応してくれます。地域包括支援センターでも費用面の相談は可能です。
介護離職を考えるほど仕事との両立が困難な場合は、介護と仕事の両立ガイドもご覧ください。
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