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介護施設に入居を拒否される7つの理由|受け入れ可能な施設の探し方
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「入居を断られた」とき、家族はどこに辿りつけばいいのか
「もうウチじゃ面倒見られません」〈年金13万円〉82歳母が”老人ホーム退去”を迫られた日…行き場も金もない〈独居の果て〉 — Xユーザー(@karita83364818 / 介護関連投稿者)2025年11月
「入居を拒否される」「退去を迫られる」は、いまや決して珍しい出来事ではありません。要介護度の壁、医療依存度の高さ、身元保証人の不在——理由はさまざまですが、共通するのは断られた家族が「次にどこへ行けばいいか」を即座に判断できないことです。
この記事では、介護施設で実際に発生する入居拒否の7つの理由を、介護保険法の「正当な提供拒否事由」と照らし合わせて解説します。そのうえで、拒否されたときに受け入れてくれる代替施設5タイプと、拒否されない準備の実務4つをまとめます。
この記事でわかること:
- 介護施設が入居を断ることができる「正当な理由」7つ
- 拒否されたときに受け入れ可能な代替施設5タイプ
- 入居審査で断られないために家族ができる準備
「断られた施設の理由が分からない」「次の施設をどう探せばいいか分からない」と感じているご家族へ。 介護のミカタでは無料の個別相談(オンライン1時間)も承っています。一人で抱え込む前に、こちら もご検討ください。
データで見る「入居拒否」の実態と法的位置づけ
介護保険の指定を受けた事業者は、原則として「提供拒否の禁止」が課されています(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準・第9条、および指定介護老人福祉施設の人員・設備・運営基準)。
しかし、「正当な理由」がある場合は拒否することが認められています。厚生労働省の解釈通知では、次の3つが代表例として挙げられています。
| 正当な理由 | 具体例 |
|---|---|
| ①当該事業所の通常の事業実施地域外に居住している | 訪問系では送迎範囲外、入所系では地域連携の対象外 |
| ②現員からは利用申込に応じきれない | 定員充足、人員配置基準を下回る欠員 |
| ③利用申込者に対し自ら適切な指定サービスを提供することが困難な場合 | 重度の医療ケア・専門性を超える対応・他害行為等 |
(出典: 厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第9条/同省介護保険制度の概要)
特に③は範囲が広く、実務上はここで入居拒否が判断されるケースが大半です。一方、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は介護保険の指定基準が直接適用されないため、契約自由の原則のもと、施設独自の入居審査基準で断ることが法的に許容されています。
「断られた施設が悪いのではなく、施設の体制で安全に受け入れられない状態だった」と理解することが、次の施設選びの第一歩です。
入居を断られる7つの理由
入居審査で断られる理由は、施設種別を問わず次の7つに集約されます。
理由1: 医療依存度が高い(経管栄養・吸引・透析等)
最も多い拒否理由です。次の医療ケアが日常的に必要な場合、看護師の常勤配置が薄い施設では対応できません。
- 経管栄養(胃ろう・経鼻経管・中心静脈栄養)
- 痰の吸引(咽頭・気管カニューレ内)
- 在宅酸素療法(HOT)・人工呼吸器
- 人工透析(週3回の通院対応)
- インスリン注射(自己管理不可の場合)
- 褥瘡の医療管理(深い創部の処置)
特養・有料老人ホーム・グループホームの大半は看護師の夜間配置が義務ではなく、医療ケアの対応範囲が限定的です。
理由2: 認知症の行動・心理症状(BPSD)が重度
認知症そのものではなく、BPSDの内容と頻度が判断材料になります。
- 他害行為(職員・他入居者への暴力、噛みつき)
- 重度のひとり歩き(外出行動)で施錠管理を超える
- 性的逸脱行動が頻繁
- 大声・夜間覚醒で他入居者の生活に重大な影響
認知症の暴言・暴力への対応で在宅・施設での対処を詳しく解説しています。
理由3: 感染症を罹患している
- 活動性の結核(排菌中)
- MRSA・多剤耐性緑膿菌の保菌(部位による)
- 疥癬(治療完了まで隔離が必要)
- C型肝炎の急性期
治療完了や活動性消失後に再申請すれば受け入れられるケースが大半です。
理由4: 暴言・暴力・自傷のリスクが高い
認知症由来でないアルコール依存・精神疾患・人格障害等で、他入居者や職員への危害リスクが評価される場合があります。精神科病院併設の施設や、医療連携の厚い介護医療院が選択肢になります。
理由5: 身元保証人(連帯保証人)がいない
施設側の懸念は「滞納時の請求先」「退去時の引き取り先」「医療同意者」の3点。ただし、身元保証人不在のみを理由とした入所拒否は厚労省通知で不適切とされています(後述)。
理由6: 経済的事情(保証金・月額費用の支払能力)
有料老人ホームの入居一時金、サ高住の敷金、月額利用料の継続支払能力が審査対象になります。特養は所得段階別の負担限度額認定があるため、年金のみの方も入所可能なケースがあります。詳しくは年金だけで入れる介護施設で解説しています。
理由7: 要介護度のミスマッチ
特養は原則要介護3以上、グループホームは要支援2以上+認知症診断、老健はリハビリ目的で要介護1以上、と施設ごとに入居条件が異なります。要介護度が低すぎても、高すぎても(重度医療ケア併存)拒否対象になります。
介護施設ってのは家で困っていたことはある程度は解決できるんだが、解決してよかったねってだけなのに「家で解決できなかったのに、施設では問題が起きないなんておかしいんです!」とマジでクレーム入れられたことある…。いやあのね、それは医師が病気治せるのおかしい!って怒るようなものよ… — Xユーザー(@NobunagA_A / 介護現場関係者)2026年4月
施設にも「できること」と「できないこと」があります。拒否は施設側の意地悪ではなく、安全に対応できる範囲を超えるという誠実な判断であることを理解しておくと、次の施設探しが進みやすくなります。
「特養は要介護3から」の盲点 — 申込前にできること
要介護2以下で「特養は申し込めません」と言われた経験は珍しくありません。しかし、実際には特例入所という制度があります。
特例入所の4要件(いずれか1つ該当)
- 認知症であり、日常生活に支障をきたす症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁にみられる
- 知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障をきたす症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁にみられる
- 家族等による深刻な虐待が疑われ、心身の安全・安心の確保が困難な状態
- 単身世帯、または同居家族が高齢・病弱で、地域での介護サービス・生活支援の供給が不十分
(出典: 厚生労働省「特別養護老人ホームの入所に関する指針」、介護保険法第8条第22項)
要介護1・2でも、上記に該当すれば申込・入所が可能です。施設に「申込できない」と言われたら、ケアマネジャー経由で特例該当性を必ず確認してください。
要介護3が欲しい理由は特養の申し込みのスタートラインにも立てないから。一昨日までそう思ってた。その話をショート利用中の施設の相談員さんにしたら、ウチは利用が3からで申し込は今でも出来ますよと。そして、実は今なら個室が空いていると教えてもらった。それをケアマネさんに伝えると、 — Xユーザー(@happyokan2 / 在宅介護当事者)2026年4月
この体験談は、**「相談員に直接聞いたら受け入れ可能だった」**ことを示しています。窓口で言われた一言だけで諦めず、複数施設の相談員・ケアマネジャーに具体的状況を相談することが大切です。
要介護度の違いと判定基準、特養の費用相場もあわせてご覧ください。
拒否されたときの代替施設5タイプ
「断られた」あと、家族が次に検討できる施設はこの5つです。
タイプ1: 介護医療院(医療依存度高に対応)
2018年に新設された施設類型で、医師・看護師の常勤配置が手厚く、経管栄養・吸引・酸素療法等の医療ケアに対応可能。Ⅰ型は要介護4・5中心、Ⅱ型は要介護3前後が中心。
タイプ2: 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
BPSDの対応経験が豊富。9人1ユニットの小規模ケアで、職員と利用者の関係が密。要支援2以上+認知症診断が条件。詳しくはグループホームの費用で解説しています。
タイプ3: 住宅型有料老人ホーム + 訪問看護・訪問介護
施設はあくまで「住まい」で、介護・医療は外部サービスを契約。重度医療ケアでも対応可能なケアプランを組める柔軟性があります。
タイプ4: サービス付き高齢者向け住宅 + 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
24時間対応の定期巡回サービスと組み合わせることで、夜間・緊急時の対応を確保。比較的入居しやすく、要介護度・医療依存度のミスマッチが起きにくい。
タイプ5: 介護老人保健施設(老健)
リハビリ目的・原則3〜6ヶ月の中間施設ですが、医療管理体制が厚く、特養待機の中継地として活用できます。
5タイプ比較表
| 施設タイプ | 月額目安 | 入居条件 | 強み |
|---|---|---|---|
| 介護医療院 | 9〜17万円 | 要介護1以上、医療依存高 | 医療ケア全般 |
| グループホーム | 12〜20万円 | 要支援2以上+認知症 | BPSD対応 |
| 住宅型有料老人ホーム | 15〜30万円 | 自立〜要介護 | 柔軟なサービス組合せ |
| サ高住+定期巡回 | 10〜25万円 | 60歳以上 | 24時間対応 |
| 老健 | 8〜15万円 | 要介護1以上 | 医療体制 |
(出典: 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」、各施設公表情報を基に編集部が目安を算出)
なお、特養に入所できた場合の費用に関しては、見落としがちな実費負担があります。
【特別養護老人ホームで「消耗品を誰が買うのか」問題になったら──】老企第54号を思い出してほしい。【結論】特養で「おむつ代」や「パッド代」は、原則、利用者に請求できません。▼施設でかかる基本のお金 ・介護保険の自己負担(1〜3割)・食費・居住費(ごはん代+家賃的なもの) — Xユーザー(@nobu_fukushi / 福祉関連発信者)2025年5月
入居後の費用トラブルを防ぐため、契約前に「請求できない費目」を施設側に確認することをおすすめします。
介護施設の種類と選び方、施設見学のチェックリストも参考にしてください。
拒否されない準備 — 家族ができる実務4つ
準備1: 入居前面談で医療情報を正確に開示する
症状を軽く伝えて入居できても、後で発覚すると退去要請につながります。診断書・服薬情報・直近3ヶ月の通院記録を持参し、現状をそのまま伝えてください。
準備2: 身元保証人の代替策を用意する
身元保証人不在のみを理由とした入所拒否は、厚労省「身元保証人等がいないことのみを理由に医療機関、介護保険施設等への入院・入所を拒むことがないように」との通知(2018年)で不適切とされています。
代替策は次の3つ。
| 代替策 | 費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 成年後見制度(法定後見) | 申立時5〜10万円、月報酬2〜6万円 | 法的代理権あり |
| 身元保証会社 | 年会費5〜15万円+預託金10〜100万円 | 民間サービス、要事業者選定 |
| 市区町村の権利擁護事業 | 無料〜低額 | 地域包括支援センター経由 |
詳しくは成年後見制度の費用で解説しています。
準備3: 複数施設に同時並行で申し込む
待機が長い特養は、原則として複数施設への同時申込が認められています(自治体により申込書様式は異なる)。「申し込んだら待つしかない」と思い込まず、ショートステイ・老健・有料老人ホームの仮入居なども並行して検討してください。
準備4: 入居相談窓口・施設紹介サービスを活用する
「自分の親の状態でどこに入れるか」を即座に絞り込むには、地域包括支援センター・居宅介護支援事業所のケアマネジャー・施設紹介サービス(LIFULL介護等)を併用するのが最短です。
RP 認知症+糖尿病とか、認知症+精神疾患とか…施設でもケアが本当に大変なので、在宅でご家族をみている方の心労は察して余りある。本当にご苦労さまです。罪悪感なく専門家にお任せしていいと思います。 — Xユーザー(@mousoumohican / 介護現場経験者)2026年3月
複合疾患・重度BPSDで「どこも受け入れてくれないのでは」と不安になっても、まずは相談から始めてください。受け入れ可能な施設の探し方を一緒に考えてくれる窓口があります。
まとめ — 拒否は「あなたの落ち度」ではない
介護施設の入居拒否は、家族の落ち度ではなく、施設の対応範囲と本人の状態のミスマッチです。理由を1つひとつ確認し、その理由に対応できる施設タイプを選び直せば、受け入れ先は必ず見つかります。
7つの拒否理由の整理:
- 医療依存度の高さ → 介護医療院・老健
- BPSDの重度化 → グループホーム・認知症対応老健
- 感染症 → 治療完了後に再申請
- 暴力・自傷リスク → 精神科併設施設・医療連携施設
- 身元保証人不在 → 成年後見・身元保証会社・権利擁護事業
- 経済的事情 → 特養(負担限度額認定)・サ高住
- 要介護度ミスマッチ → 特例入所・サ高住+訪問介護
「断られた」電話を切ったあとに、もう一度ケアマネジャーや地域包括支援センターに連絡してください。選べる施設は1つではありません。
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よくある質問
次の一歩を、一緒に考えませんか
ここまでお読みいただきありがとうございました。「断られた理由が施設で違う」「次にどの施設タイプを選べばいいか分からない」というご家族のために、介護のミカタは以下の2つのご支援をご用意しています。
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