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大人用おむつ選び方完全ガイド — タイプ別×吸収量で失敗しない

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「漏れる」「ムレる」「高い」——おむつ選びの3大悩み

母のおむつ、買っては失敗の繰り返し。Mサイズ買ったら漏れる、Lに変えたらズレる、夜用にしたらムレてかぶれる。何が正解かわからないまま月2万円飛んでいく。誰か基準を教えてほしい。 — Xユーザー(在宅介護・40代女性)2026年5月

この投稿に「うちもそう」と感じた方は少なくないはずです。

大人用おむつは、選び方の基準を知らないまま「なんとなく」で買っているご家庭が圧倒的多数です。日本衛生材料工業連合会の集計では、国内の大人用紙おむつ市場は年間約1,800億円まで拡大しています。それでも「漏れ」「ムレ」「コスト過多」の悩みが減らないのは、商品の良し悪し以上に**「選び方の物差し」が共有されていないから**です。

出典: 日本衛生材料工業連合会「統計情報(大人用紙おむつのタイプ別生産数量推移)」

この記事では、タイプ × 吸収量 × 装着シーンの3軸を使って、もう失敗しないおむつ選びを整理します。

この記事でわかること:

  • 大人用おむつ4タイプの違いと使い分け
  • 「吸収回数◯回」の正しい読み方
  • シーン別(日中・夜間・外出・施設)の最適解
  • よくある失敗5パターンとその回避法
  • 月額コストを抑える組み合わせ術

なぜ「選び方」を間違えると失敗するのか

結論から言うと、おむつ選びの失敗は「商品が悪い」のではなく「組み合わせが合っていない」ことが原因の大半です。

厚生労働省の「在宅介護実態調査」では、在宅介護者の困りごと上位に「排泄に関する介助」が毎年挙がります。とくに夜間の排泄ケアは介護者の睡眠を直接削るため、おむつの選択ミスは介護者の心身負担に直結します。

出典: 厚生労働省「介護・高齢者福祉」

漏れ・ムレ・コスト過多はそれぞれ別の原因で起きます。

困りごと主な原因対処の方向性
漏れるサイズ不適合/吸収量不足/装着不良実測サイズ確認 + 吸収量を一段上げる
ムレる・かぶれる吸収量過剰/交換間隔が長い/通気性不足過剰スペックを下げ、こまめに交換
コストが高い高吸収タイプの常用/パッド未併用日中はパッド併用、夜間のみ高吸収に切替

つまり「夜間用の高吸収おむつを24時間使い続ける」「外側だけ交換してパッドを使わない」といったワンパターン運用が、ほぼすべての困りごとの根になっています。

訪看さんに「日中は薄手、夜だけ高吸収にしましょう」と言われて切り替えたら、ムレも減ったし月のおむつ代が8,000円下がった。そんな運用法がある事すら知らなかった。 — Xユーザー(父の在宅介護・50代男性)2026年4月


大人用おむつ4タイプの違いを理解する

選び方の第1軸は「タイプ」です。市販の大人用おむつは、ざっくり4タイプに分かれます。

タイプ1: パンツ式(リハビリパンツ)

ご本人が立位・座位を保てる方向け。下着のように上げ下ろしできるため、トイレ誘導や更衣の自立を保ちやすいタイプです。

  • 適応: 自力でトイレに行ける/声かけで誘導できる方
  • 1枚あたり: 約50〜100円
  • 特徴: ご本人の自尊心を保ちやすい/立位介助が必要

タイプ2: テープ式

寝たきり、または立位が難しい方向け。仰向けの状態で介助者がテープで留めます。吸収量の幅が広く、夜間用の大容量タイプも豊富です。

  • 適応: 寝た状態での交換が中心/立位がとれない方
  • 1枚あたり: 約60〜120円
  • 特徴: フィット感の調整がしやすい/装着には介助が必要

タイプ3: 尿とりパッド

おむつの内側に併用する吸収パッド。単独では使わず、パンツ式またはテープ式の中に重ねて使います。

  • 適応: 全タイプの内側に併用可能
  • 1枚あたり: 約15〜40円
  • 特徴: パッドだけ交換できるためコスト削減効果が大きい

タイプ4: フラット型(平面型)

シーツ状の長方形パッド。寝たきりで皮膚が弱い方や、テープ式の圧迫を避けたいときの選択肢です。介護現場でも、褥瘡(じょくそう=床ずれ)リスクの高い方に使われています。

  • 適応: 皮膚が脆弱で締め付けを避けたい方
  • 1枚あたり: 約40〜80円
  • 特徴: 圧迫が少ない/ズレやすいため工夫が必要

出典: 日本褥瘡学会「ガイドライン等」

タイプ別の早見表

タイプ動ける程度主な使用シーン月の使用枚数目安
パンツ式立位・歩行可日中/外出60〜90枚
テープ式寝たきり中心夜間/日中も90〜150枚
尿とりパッド全段階全シーン併用120〜240枚
フラット型寝たきり/皮膚脆弱夜間/褥瘡予防60〜120枚

第2軸「吸収量(吸収回数)」の正しい読み方

おむつパッケージにある「◯回吸収」という表示は、商品比較のいちばんわかりやすい指標です。これは排尿1回を約150mlとして、その何回分を吸収できるかの目安を示しています。日本衛生材料工業連合会のガイドラインに沿って、各社が共通基準で表記しています。

出典: 日本衛生材料工業連合会「大人用紙おむつの表示ガイドライン」

吸収回数とシーンの対応表

吸収回数目安の容量想定シーン
2〜3回約300〜450ml日中の短時間/外出時
4〜5回約600〜750ml半日の在宅/日中の交換が難しい時間帯
6〜8回約900〜1,200ml夜間8時間ノー交換を狙う時
10回以上1,500ml以上重度の頻尿/夜間長時間

よくある誤解: 「吸収量は多いほど安心」は半分正解で半分誤りです。吸収量の大きいおむつは厚みが増し、ムレや圧迫の原因にもなります。日中の数時間しか使わないシーンで12時間用を選ぶと、コストもムレリスクも一緒に上がります。

「夜用買えば日中も安心でしょ」って同じおむつを24時間使ってたら母が「重くて気持ち悪い」と。ケアマネさんに相談してシーン別に変えたら、本人の不快感が明らかに減った。 — Xユーザー(母の在宅介護・50代女性)2026年5月


失敗しない3ステップ選び方フレームワーク

ここまでの内容をふまえ、3ステップで答えにたどり着くフレームワークにまとめます。

Step 1: 動ける程度でタイプを決める

最初の判断は「ご本人がトイレまで歩けるか/立てるか」です。

  • 歩ける/立てる → パンツ式
  • 座位は保てるが立位は難しい → パンツ式 + 介助、または日中パンツ式・夜間テープ式
  • 寝たきりが中心 → テープ式(皮膚脆弱ならフラット型併用も検討)

Step 2: シーンで吸収回数を決める

次に、装着するシーンで必要な吸収量を見ます。

シーン推奨吸収回数
日中(こまめに交換できる)2〜3回
半日(仕事中など長時間)4〜5回
夜間8時間ノー交換6〜8回
重度頻尿・夜間長時間10回以上

Step 3: 尿とりパッド併用でコスト最適化

外側のおむつ(パンツ式・テープ式)は単価が高いので、内側に尿とりパッドを併用してパッドだけ交換するのが基本戦略です。

  • 日中: パンツ式 + 2〜3回吸収パッド(パッドだけ2〜3回交換)
  • 夜間: テープ式 + 6回吸収パッド(朝までノー交換)

この組み合わせで、外側のおむつの使用枚数は1日4〜5枚から1〜2枚まで減らせる家庭が増えます。

退院後、訪問看護師さんが教えてくれた「日中はパンツ+薄パッド、夜はテープ+夜用パッド」のセットに変えたら、漏れもなくなって月のおむつ代が1万円以上下がった。最初に教わってたら…と思う。 — Xユーザー(夫の在宅介護・60代女性)2026年4月


シーン別「これを選べば失敗しない」最適解

3ステップを実際のシーンに当てはめると、以下の組み合わせが現実的です。

在宅・日中(自立度がある程度ある場合)

  • パンツ式(薄手)+ 尿とりパッド2〜3回吸収
  • 交換頻度: パッド3〜4時間ごと、パンツ本体は1日1枚程度

在宅・夜間(朝までノー交換を狙う)

  • テープ式(夜用)+ 尿とりパッド6回吸収
  • 交換頻度: 就寝前に装着、朝にまとめて交換

外出・通院

  • パンツ式(薄手)+ 尿とりパッド2〜3回吸収
  • 携帯用ポーチに替えのパッド2枚を必ず携行

施設入所中(自費で持ち込む場合)

  • 施設指定のタイプに従う
  • 吸収量は施設の交換頻度に合わせる
  • 持参品にはマジックで名前を記入

施設では交換タイミングがある程度ルーティン化されているため、過剰スペックは不要です。施設の介護職員に「現在の交換間隔」を確認した上で吸収量を決めると無駄が出ません。


よくある失敗5パターンと回避法

失敗1: サイズを目分量で選ぶ

「Mで大丈夫だろう」と推測で買って漏れるパターン。ヒップ/ウエストを必ず実測し、メーカーのサイズ表に当てはめましょう。境界値はワンサイズ大きめが安全です。

失敗2: 24時間同じおむつを使う

夜用を日中も使う・日中用で夜を乗り切ろうとする、いずれもムレ・漏れ・コスト過多の原因。シーンで吸収量を変えるだけで、不快感もコストも改善します。

失敗3: 尿とりパッドを使わない

「パッド入れるとかさばる」と敬遠する方も多いですが、コスト面で月3,000〜8,000円差が出やすい部分です。最近のパッドは薄型化が進み、装着感も改善しています。

失敗4: パッドを2枚重ねする

「漏れるから2枚重ね」は実は逆効果です。下のパッドが上のパッドの吸収を妨げて漏れるため、メーカーも推奨していません。吸収量を上げたい場合は1枚で吸収回数の大きい商品に変えてください。

出典: 国民生活センター(公式トップ)

失敗5: 助成制度を使っていない

多くの自治体で、要介護認定者を対象としたおむつ給付・助成制度があります。月額3,000〜6,000円相当の現物給付、または購入費補助が一般的です。

申請窓口は市区町村の高齢福祉課または地域包括支援センター。要介護度・所得・在宅か施設かなどで対象要件が異なるため、最初の電話確認だけはぜひしておきましょう。

出典: 厚生労働省「介護保険制度における自治体独自サービス」


買い替え・見直しのタイミング

おむつ選びは「一度決めたら終わり」ではありません。身体機能や排泄パターンの変化に合わせて見直すことが大切です。

見直しサイン検討すべきこと
漏れの頻度が増えたサイズ実測のやり直し/吸収量を一段上げる
かぶれ・ムレが目立つ吸収量が過剰でないか/交換頻度を上げる
立位が不安定になったパンツ式 → テープ式への切替
夜間の交換回数が増えた夜用テープ式 + 高吸収パッドに切替
皮膚が薄く弱くなったフラット型併用/皮膚科相談

特に退院直後・要介護度の変更時・季節の変わり目は、おむつが合わなくなりやすいタイミング。ケアマネジャーや訪問看護師に「最近のおむつ運用で気になることがある」と一言伝えると、具体的なアドバイスをもらえます。

→ 排泄介助そのものを楽にしたい方は 排泄介助のコツ — 在宅介護で負担を減らす8つの工夫 もあわせてご覧ください。

→ 具体的な製品比較は 介護用おむつおすすめ8選 — タイプ別の選び方と月額費用を抑える方法 で詳しく紹介しています。


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まとめ

大人用おむつ選びは、タイプ × 吸収量 × 装着シーンの3軸で考えれば失敗しません。

この記事のポイントを振り返ります。

  1. 4タイプを理解する — パンツ式/テープ式/尿とりパッド/フラット型を動ける程度で使い分ける
  2. 吸収回数の意味を知る — 1回約150ml換算。シーンに合わせて2〜10回以上から選ぶ
  3. 3ステップで決める — タイプ→吸収回数→パッド併用の順に判断する
  4. シーンで使い分ける — 24時間同じおむつは漏れ・ムレ・コスト過多の原因
  5. 助成制度を活用する — 自治体ごとに月3,000〜6,000円の補助あり

今日からできるたった1つのことを挙げるなら、ご本人のヒップ/ウエストを実測してメモすることです。サイズの合っていないおむつは、どんなに高機能でも力を発揮できません。

おむつ選びは介護の「正解探し」ではなく、ご本人と介護者の毎日を少しでも楽にするための調整作業です。困ったときは、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しながら、家庭に合ったベストミックスを探っていってください。

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