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要介護認定の受け方ガイド — 申請から結果通知まで、調査日の準備が9割

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「認定調査の日に限って、親が元気に振る舞ってしまう」

母の介護認定調査の日、なぜか普段できないことまで頑張ってやって見せた。調査員の前では「大丈夫です」を連発。結果は要支援1。普段は一人でトイレにも行けないのに。どうすればよかったのか。 — Xユーザー(会社員・50代女性)2026年3月

この経験、非常に多くの家族が抱えている問題です。

要介護認定は、介護保険サービスを利用するための入口です。認定される要介護度によって、使えるサービスの種類と量が決まります。つまり、認定調査の結果がその後の介護生活を大きく左右するのです。

しかし、認定調査のプロセスや当日の準備について十分に知っている家族は多くありません。「申請すればあとは流れで進む」と思っていると、実態と異なる認定結果になりかねません。

この記事では、申請の手順から、調査当日の具体的な準備、結果に不服がある場合の対応までを解説します。

この記事でわかること:

  • 要介護認定の申請手順(5ステップ)
  • 認定調査で「実態より低い認定」を防ぐ準備リスト
  • 調査当日の注意点3つ
  • 結果に納得がいかない場合の対処法

要介護認定の流れ — 申請から結果通知まで5ステップ

要介護認定は、申請から結果通知まで原則30日。 実際には30〜45日程度かかることが多いですが、申請日に遡ってサービスを利用開始できるため、早めの申請が重要です。

ステップ1: 申請

市区町村の介護保険課に「要介護認定申請書」を提出します。

申請できるのは以下の方です。

  • 本人
  • 家族
  • 地域包括支援センター(代行申請)
  • 居宅介護支援事業所(ケアマネジャーによる代行)

持ち物:

  • 要介護認定申請書(窓口またはウェブサイトで入手)
  • 介護保険被保険者証(65歳以上の方に交付済み)
  • 健康保険被保険者証(40〜64歳の場合)
  • マイナンバーがわかるもの

出典: 厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」

遠方に住んでいる場合は、地域包括支援センターに代行申請を依頼できます。 電話で「親の介護認定を申請したい」と伝えれば、手続きを進めてもらえます。

ステップ2: 訪問調査(認定調査)

申請後、市区町村から委託を受けた認定調査員が自宅(または入院先)を訪問します。

調査の内容は以下の5分野、計74項目です。

分野主な確認内容
身体機能・起居動作歩行、立ち上がり、片足立ち、入浴、移動
生活機能食事、排泄、着替え、洗顔、整髪
認知機能意思の伝達、記憶、日付の理解、場所の理解
精神・行動障害大声を出す、同じ話を繰り返す、落ち着きがない等
社会生活への適応薬の管理、金銭管理、買い物、簡単な調理

所要時間は約60〜90分です。

出典: 厚生労働省「認定調査員テキスト2009改訂版」

ステップ3: 主治医意見書

市区町村が申請書に記載されたかかりつけ医に意見書の作成を依頼します。

意見書には、病名、治療内容、心身の状態、認知症の有無、介護の必要度に関する医師の見解が記載されます。

かかりつけ医がいない場合は、市区町村が指定する医師の診察を受ける必要があります。 介護認定を見据えて、普段からかかりつけ医を持っておくことが大切です。

ステップ4: 審査判定

認定調査の結果と主治医意見書をもとに、**一次判定(コンピュータ判定)→ 二次判定(介護認定審査会)**の2段階で判定されます。

  • 一次判定: 74項目の調査結果をコンピュータで分析し、要介護度の候補を算出
  • 二次判定: 保健・医療・福祉の専門家で構成される「介護認定審査会」が、一次判定の結果に主治医意見書や調査員の特記事項を加味して最終判定

ステップ5: 結果通知

審査判定の結果が、郵送で通知されます。

判定結果は以下の8区分のいずれかです。

区分状態の目安利用できるサービス
非該当日常生活に支障なし介護予防事業(自治体事業)
要支援1日常生活はほぼ自立、一部支援が必要予防給付
要支援2日常生活に支援が必要、改善の可能性あり予防給付
要介護1立ち上がり・歩行に不安定さ、部分的介護が必要介護給付
要介護2立ち上がり・歩行が困難、排泄・入浴に介助が必要介護給付
要介護3立ち上がり・歩行ができない、排泄・入浴・着替えに全介助介護給付
要介護4日常生活全般に全介助が必要、認知症症状も介護給付
要介護5意思の疎通が困難、生活全般に全面的な介護が必要介護給付

出典: 厚生労働省「要介護認定の仕組みと手順」


「実態より低い認定」を防ぐ準備リスト — 調査日の準備が9割

認定調査で最も多い後悔は、「実際の状態が正しく伝わらなかった」ということです。

その原因は主に2つです。

  1. 本人が調査員の前で「頑張ってしまう」 — 他人の前では無意識に取り繕う
  2. 家族が普段の様子を伝え忘れる — 緊張して言いそびれる、何を伝えればいいかわからない

この2つを防ぐために、以下の準備リストを調査日の前に用意しておくことを強くおすすめします

準備リスト(調査日の1週間前から)

A. 普段の様子メモ(最低1週間分)

日々の生活で「できないこと」「困っていること」を具体的にメモします。

記録する項目の例:

  • 食事: 箸が使えるか、こぼすか、食事に時間がかかるか
  • 排泄: トイレまで間に合わないことがあるか、夜中にトイレに起きる回数
  • 入浴: 一人で入れるか、洗い残しがあるか
  • 着替え: ボタンが留められるか、季節に合わない服を着ることがあるか
  • 移動: つまずくことがあるか、手すりがないと歩けないか
  • 認知: 同じことを何度も聞くか、日付がわからないか、道に迷うか
  • 夜間: 夜中に起き出すか、昼夜が逆転しているか

B. 困りごとリスト

介護する家族として困っていることを箇条書きにします。

例:

  • 「夜中に3回トイレに起きるため、家族が睡眠不足」
  • 「薬を飲み忘れることが週に2〜3回ある」
  • 「同じものを何度も買ってくる」
  • 「火の消し忘れが月に1〜2回ある」

C. お薬手帳・診断書のコピー

現在服用している薬と、かかっている病気の情報を整理しておきます。

1回目の調査で要支援1になって愕然とした。2回目は1週間の生活メモを持参して、「普段はこうなんです」って調査員に見せた。結果は要介護2。最初からメモを用意しておけばよかった。 — Xユーザー(主婦・60代)2026年2月


調査当日の注意点3つ

注意点1: 家族が必ず同席する

認定調査には家族の同席が非常に重要です。本人だけの場合、「できます」「大丈夫です」と答えてしまう傾向があります。

同席した家族が「普段の様子」を補足説明することで、調査員は実態をより正確に把握できます。

遠方で同席できない場合は、事前に書面で普段の様子をまとめ、調査員に渡してもらうよう、地域包括支援センターやケアマネジャーに依頼しましょう。

注意点2: 「良いところ」ではなく「困っていること」を伝える

日本人の美徳として、他人の前では弱みを見せたくないという気持ちがあります。でも、認定調査は**「何ができないか」「どこに困っているか」を伝える場**です。

本人が「大丈夫」と言っても、家族から「実際には○○の場面で困っています」と具体的に伝えることが大切です。

注意点3: 調査員の「特記事項」を意識する

認定調査には74項目のチェック項目に加えて、「特記事項」を記入する欄があります。チェック項目だけでは表現しきれない状態を、文章で補足する部分です。

この特記事項は二次判定で重要な役割を果たします。具体的なエピソードを伝えることで、特記事項に反映されやすくなります。

「先週、火を消し忘れて鍋を焦がしました」「月に2回ほど、外出先から帰れなくなって警察に保護されました」——こうした具体的な出来事は、認定の判断に大きく影響します。


結果に納得がいかない場合の対処法

認定結果に「実態と違う」と感じた場合、主に2つの方法があります

方法1: 区分変更申請(おすすめ)

現在の認定結果に対して、新たに「区分変更申請」を市区町村に提出する方法です。再度、認定調査と審査判定が行われます。

これが最も一般的な方法で、ケアマネジャーに相談すれば手続きをサポートしてもらえます。前回の反省を踏まえて、準備リストを充実させた上で再調査に臨むことが重要です。

方法2: 不服申立て

都道府県の「介護保険審査会」に不服申立てをする方法です。ただし、審理に60日以上かかるため、実務的には区分変更申請のほうが迅速です。

出典: 厚生労働省「介護保険審査会について」

区分変更申請を出すとき、ケアマネさんが「次は必ず家族が同席して、普段の様子メモを渡してください」ってアドバイスしてくれた。2回目は要介護1から要介護3に変更。同じ母なのに、伝え方でこんなに変わるとは思わなかった。 — Xユーザー(パート勤務・50代女性)2026年4月


認定後の次のステップ

認定調査って1回で決まるものだと思ってたけど、区分変更で結果が変わることがあるって知って希望が持てた。大事なのは「普段の状態を正確に伝えること」。調査員さんも人間だから、伝えなければわからない。 — Xユーザー(パート勤務・40代女性)2026年3月

認定結果が出たら、次はケアプランの作成に進みます。

  • 要支援1〜2: 地域包括支援センターが担当(介護予防ケアプラン)
  • 要介護1〜5: 居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当(ケアプラン)

ケアプランは、利用者の状態や希望に応じて、どの介護サービスをどれくらい利用するかを計画するものです。ケアプランの作成費用は全額介護保険で賄われるため、自己負担はありません。

介護保険の使い方全体については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 介護保険の使い方を初めての人向けに解説

施設の種類を比較したい方はこちらをご覧ください。 → 介護施設の種類を一覧比較 — あなたの親に合うのはどれ?フローチャート付き


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まとめ

要介護認定は「申請して待つだけ」ではありません。 調査日に向けた準備が、認定結果を大きく左右します。

この記事のポイントを振り返ります。

  1. 申請は市区町村の窓口で — 地域包括支援センターによる代行も可能
  2. 結果が出るまで約30〜45日 — 申請日に遡ってサービス利用可能
  3. 調査日の準備が9割 — 普段の様子メモ、困りごとリスト、家族の同席
  4. 結果に不服なら区分変更申請 — 準備を充実させて再調査に臨む

認定調査は、親の介護生活の出発点です。「正しく伝える」ことは、親にとって必要な支援を受けるための大切な行動です。遠慮せずに、困っていることをしっかり伝えてください。

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