高額介護サービス費の申請方法 — 知らないと年間10万円以上損する制度
PR この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。
「こんな制度、誰も教えてくれなかった」
母の介護サービス費、毎月4万近く払ってた。ケアマネさんに「高額介護サービス費の申請しましたか?」って聞かれて初めて知った。対象だったのに2年間申請してなくて、もう時効で戻ってこない分がある。悔しい。 — Xユーザー(50代・母の在宅介護3年目)2026年3月
高額介護サービス費は、介護保険の自己負担額が月の上限を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
しかし、この制度は自分から申請しないと1円も戻ってきません。 対象であることを知らずに申請していない方が約3割いるとされています。年間で10万円以上の払い戻しを受けられるにもかかわらず、です。
この記事では、高額介護サービス費の仕組みから申請方法、よくある落とし穴まで、ステップバイステップで解説します。
この記事でわかること:
- 高額介護サービス費の仕組みと対象者
- 所得区分別の自己負担上限額
- 申請に必要な書類と手続きの流れ
- 申請時のよくある落とし穴と対策
高額介護サービス費の仕組み — 上限を超えた分が戻ってくる
制度の基本
高額介護サービス費は、同じ月に利用した介護保険サービスの自己負担額の合計が上限額を超えた場合に、超過分が支給(払い戻し)される制度です。
医療保険の「高額療養費制度」の介護版と考えるとわかりやすいでしょう。
ポイントは3つ:
- 世帯合算が可能 — 同じ世帯に複数の介護保険利用者がいる場合、自己負担額を合算できる
- 初回申請のみ — 一度申請すれば、以降は自動で口座に振り込まれる
- 申請しないと支給されない — 自治体から案内は届くが、自分で手続きが必要
対象にならないもの
以下の費用は高額介護サービス費の対象外です。
- 施設の食費・居住費(ホテルコスト)
- 福祉用具購入費の自己負担分
- 住宅改修費の自己負担分
- 介護保険外のサービス費用(配食、見守りなど)
高額介護サービス費、対象外のものが意外と多い。食費と居住費は対象外って知らなかった。それでも月5,000円くらい戻ってくるから、申請しない理由がない。 — Xユーザー(60代・妻の介護中)2026年2月
所得区分別の自己負担上限額
上限額は世帯の所得に応じて段階的に設定されています。自分がどの区分に該当するかを確認しましょう。
2024年8月〜の上限額
| 区分 | 対象者 | 月額上限 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護受給者 | 15,000円(個人) |
| 第2段階 | 住民税非課税世帯で、合計所得金額+課税年金収入額が80万円以下 | 15,000円(個人)/ 24,600円(世帯) |
| 第3段階 | 住民税非課税世帯(第2段階以外) | 24,600円(世帯) |
| 第4段階 | 住民税課税〜年収約770万円 | 44,400円(世帯) |
| 第5段階 | 年収約770万〜約1,160万円 | 93,000円(世帯) |
| 第6段階 | 年収約1,160万円以上 | 140,100円(世帯) |
出典: 厚生労働省「高額介護サービス費の支給」https://www.mhlw.go.jp/content/000334526.pdf
具体的な払い戻し額シミュレーション
ケース1: 住民税非課税世帯(第3段階)、月の自己負担35,000円
- 上限額: 24,600円
- 払い戻し額: 35,000 - 24,600 = 月10,400円
- 年間: 約124,800円
ケース2: 住民税課税世帯(第4段階)、月の自己負担55,000円
- 上限額: 44,400円
- 払い戻し額: 55,000 - 44,400 = 月10,600円
- 年間: 約127,200円
上限額を少し超えるだけでも、積み重ねると年間10万円以上の払い戻しになります。
申請の手順 — 4ステップで完了
高額介護サービス費の申請は、一度行えばその後は自動で振り込まれます。手続きは難しくありません。
ステップ1: 通知を確認する
月の自己負担額が上限を超えた場合、約3ヶ月後に市区町村から「高額介護サービス費支給申請書」が届きます。
ただし、通知が届かないケースもあります(自治体によって対応が異なるため)。心当たりがある場合は、待たずに窓口に問い合わせてください。
ステップ2: 必要書類を準備する
| 必要書類 | 備考 |
|---|---|
| 高額介護サービス費支給申請書 | 通知に同封 or 窓口で入手 |
| 介護保険被保険者証 | コピーでも可の場合あり |
| 振込先口座のわかるもの | 通帳またはキャッシュカード |
| 印鑑 | 認印可(シャチハタ不可の場合あり) |
| マイナンバーカード or 通知カード | 本人確認用(自治体による) |
ステップ3: 窓口に提出する
市区町村の介護保険担当窓口に申請書を提出します。郵送で受け付けている自治体も多いので、窓口に行く前に電話で確認すると時間が省けます。
ステップ4: 振込を待つ
申請から約1〜2ヶ月後に指定口座に振り込まれます。2回目以降は申請不要で、上限を超えた月は自動で振り込まれます。
よくある落とし穴と対策
高額介護サービス費の申請で、知っておきたい注意点をまとめます。
落とし穴1: 申請期限は2年
高額介護サービス費には2年の時効があります。対象月から2年を過ぎると、どんなに金額が大きくても払い戻しを受けられません。
対策: 介護サービスを利用し始めたら、早めに自分の上限額を確認し、超えそうな場合はすぐに申請する。
落とし穴2: 通知が届かないことがある
自治体によっては対象者全員に通知を送っていない場合があります。「通知が来ないから対象外だろう」と判断するのは危険です。
対策: 月の自己負担額が上限に近い場合は、自分から窓口に問い合わせる。
落とし穴3: 世帯合算を忘れている
夫婦で介護サービスを利用している場合、それぞれの自己負担額を合算して上限を超えれば対象になります。個別では上限以下でも、合算すると対象になるケースがあります。
対策: 世帯内に複数の介護保険利用者がいる場合は、合算で計算してみる。
落とし穴4: 食費・居住費は対象外だと思い込む
高額介護サービス費の対象は介護サービスの自己負担分のみですが、食費・居住費については別の制度(特定入所者介護サービス費)で軽減できます。「高額介護サービス費に食費は含まれないから仕方ない」で終わらず、補足給付も合わせて確認しましょう。
役所で「高額介護サービス費」と「特定入所者介護サービス費」の2つを同時に申請した。どっちも対象だった。合わせて月3万円くらい負担が減った。知らなかったら年36万円損してたと思うとゾッとする。 — Xユーザー(50代・父の特養入所中)2026年4月
さらに負担を減らす — 高額医療・高額介護合算制度
高額介護サービス費に加えて、もう一つ知っておきたいのが高額医療・高額介護合算制度です。
これは、同じ世帯で1年間(8月〜翌7月)に支払った医療保険と介護保険の自己負担合計額が上限を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
| 所得区分(70歳以上) | 年間上限額 |
|---|---|
| 住民税非課税(年金80万円以下) | 19万円 |
| 住民税非課税 | 31万円 |
| 一般(住民税課税) | 56万円 |
出典: 厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
介護と医療の費用がどちらもかかっている世帯は、この合算制度も忘れずに申請しましょう。毎年8月〜翌7月の期間で計算されるため、8月以降に前年度分の申請を行います。
施設探しや制度の相談は、まず地域包括支援センターに問い合わせるのが確実です。みんなの介護やLIFULL介護でも施設の費用目安を確認できます。
あわせて読みたい
- おむつ交換の正しい方法 — 本人の尊厳を守りながら手早くケアする
- 褥瘡(床ずれ)予防マットレスの選び方 — 体圧分散の仕組みと5製品比較
- 介護の完全ガイド — 初めての方がこの1記事で全体像をつかめる
まとめ — まず「自分が対象かどうか」を確認する
高額介護サービス費は、対象なのに申請していない方が約3割いるとされる「知らないと損する制度」です。
やるべきことは明確です。月の介護保険自己負担額を確認し、上限額を超えていたら市区町村の窓口に申請する。 初回だけ手続きすれば、あとは自動で払い戻されます。
「対象かどうかわからない」という方は、LIFULL介護で費用の目安を確認するか、地域包括支援センターに電話で相談してみてください。10分の電話で、年間10万円以上の払い戻しにつながる可能性があります。
関連記事: