※本ページはプロモーションを含みます。
認知症で障害年金はもらえる?対象条件と申請の流れ
PR この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。
「介護費用が足りない、障害年金は使えないの?」——その疑問に答えます
母が80歳でアルツハイマー型認知症と診断された。施設費が月15万。障害年金が使えるってネットで見たけど、年金事務所で「初診日が65歳前じゃないと無理」って言われた。何なのこのルール… — Xユーザー(会社員・50代女性)2026年4月
この投稿に「同じ壁にぶつかった」と感じた方は少なくないはずです。同じ思いの家族はたくさんいます。
障害年金は本来、現役世代の生活を支える制度として設計されており、高齢者の介護費用補填には使いにくい側面があります。一方で、65歳前から症状があったケース、60歳代で会社員として働いていたケースでは受給できる可能性が残されています。
この記事では、認知症や脳血管疾患を抱える高齢の親について、障害年金が請求できる条件と申請の流れを整理しました。一緒に道筋を見ていきましょう。
この記事でわかること:
- 障害基礎年金・障害厚生年金の違いと「65歳の壁」
- 認知症が障害年金の対象になる認定基準
- 申請の5ステップと必要書類
- 老齢年金との併給ルール
- つまずきやすい3つのポイントと対処法
障害年金とは?高齢者でも対象になる条件
結論から言うと、障害年金は「初診日に公的年金に加入していて、初診日が65歳の誕生日の前日まで」が大原則。
日本年金機構が公表している基本要件は以下の3つです。
- 初診日要件: 障害の原因となった病気・ケガで初めて医師の診療を受けた日に、国民年金または厚生年金の被保険者であること
- 保険料納付要件: 初診日の前々月までに、加入期間の3分の2以上の保険料を納付(または免除)していること
- 障害認定日要件: 初診日から1年6カ月経過した日(または症状固定日)に、定められた等級の障害状態にあること
出典: 日本年金機構「障害年金(受給要件・請求時期・年金額)」
障害基礎年金と障害厚生年金の違い
障害年金は2階建ての構造で、加入していた制度によって受け取れる年金が変わります。
| 区分 | 加入していた制度 | 受給できる年金 | 等級 |
|---|---|---|---|
| 自営業・専業主婦・無職など | 国民年金のみ | 障害基礎年金 | 1級・2級 |
| 会社員・公務員 | 厚生年金 | 障害基礎年金+障害厚生年金 | 1級・2級・3級+障害手当金 |
ポイント: 会社員時代に初診日があれば障害厚生年金も同時に請求でき、3級も対象となるため受給ハードルが下がります。
「初診日」が運命を分ける
障害年金の請求で最大の難関が初診日の特定。「同じ病気で初めて医師にかかった日」を1日単位で証明する必要があります。
認知症の場合、たとえば次の流れがよくあります。
- 70歳:物忘れが気になり「物忘れ外来」を受診(→これが初診日になる可能性あり)
- 78歳:症状が進行し「アルツハイマー型認知症」と確定診断
- 80歳:要介護3、施設入所を検討
この場合、確定診断ではなく70歳の物忘れ外来受診日が初診日として扱われます。65歳以降のため、原則として障害年金の請求はできません。
65歳以降に初診日がある場合の例外
例外として、厚生年金に加入したまま65歳を超えて働いていた人は、その期間中の初診日であれば障害厚生年金を請求できる可能性があります。
出典: 日本年金機構「障害年金(受給要件・請求時期・年金額)」(受給要件・計算方法・請求方法の各項目を参照)
障害年金が活用できる現実的なケースは、(1) 65歳前から認知症の初期症状で受診していた / (2) 65歳以降も会社員として在職中に発症した——この2パターンに大きく絞られます。
認知症は障害年金の対象になるのか
結論: 認知症は「精神の障害」として障害年金の認定対象。 ただし、上述の初診日要件をクリアしていることが大前提です。
日本年金機構の「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第8節「精神の障害」では、認知症(症状性を含む器質性精神障害)について明確な等級判定基準が定められています。
出典: 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
認知症の等級認定の考え方
審査では「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」を組み合わせ、診断書の記載内容から総合判定されます。
| 等級 | 状態の目安 | 日常生活への影響 |
|---|---|---|
| 1級 | 高度の認知障害があり、常時介護を必要とする状態 | 食事・排泄・入浴・着替えに全面的な介助が必要 |
| 2級 | 認知障害が著しく、日常生活が著しい制限を受ける状態 | 一部介助があれば在宅生活が可能だが、就労は困難 |
| 3級(厚生のみ) | 認知障害により労働が著しい制限を受ける状態 | 日常生活はおおむね可能だが、就労継続は困難 |
実務上は、要介護2〜3で2級、要介護4〜5で1級が認定される傾向があります(あくまで目安。介護保険の要介護度と障害年金等級は別制度)。
BPSD(行動・心理症状)も評価対象
徘徊、暴言・暴力、被害妄想、昼夜逆転、介護への抵抗といった**BPSD(認知症の行動・心理症状)**も、診断書の「日常生活状況」欄で評価されます。
父が前頭側頭型認知症。65歳前の物忘れ外来の記録が残ってて、社労士さんに相談したら障害厚生年金2級が通った。月額約13万円。施設費の不足分が一気に解消した。あきらめなくてよかった。 — Xユーザー(自営業・50代男性)2026年3月
認知症のなかでも、若年性認知症や前頭側頭型認知症は65歳以前に発症するケースが多いため、障害年金が活用しやすい疾患です。
→ 認知症の種類別の特徴は認知症の種類と進行の違いを徹底解説もあわせてご覧ください。
申請の流れ — 5つのステップ
障害年金の申請は、書類の準備から審査結果の通知までおよそ4〜6カ月。順を追って整理します。
ステップ1: 初診日を特定する
まず、認知症や脳血管疾患で初めて医師の診察を受けた日を特定します。家族が手元の資料を集めるのが第一歩です。
確認すべき記録の例:
- お薬手帳の最古のページ
- 病院の診察券・領収書
- 健康保険組合のレセプト(医療費通知)
- 介護保険主治医意見書
- 家族の手帳・日記の記述
ステップ2: 受診状況等証明書を取得する
初診日のある医療機関で「受診状況等証明書」を発行してもらいます。発行手数料は2,000〜5,000円程度が一般的です。
カルテの法定保存期間は5年のため、初診から5年以上経過しているとカルテが廃棄されていることがあります。その場合は「受診状況等証明書が添付できない申立書」とともに、診察券や領収書などの参考資料を提出します。
ステップ3: 障害認定日の診断書を取得する
主治医に「障害年金用の診断書(精神の障害用、様式第120号の4)」を作成してもらいます。所定の様式を年金事務所または日本年金機構のサイトで入手して持参してください。
出典: 日本年金機構「障害年金に関する届出・手続き」(同ページ内から請求様式をダウンロード可能)
診断書料は1通5,000〜10,000円程度。認定日(初診日から1年6カ月後)と請求日近くの2通が必要なケースが多いです。
ステップ4: 病歴・就労状況等申立書を作成する
家族が本人に代わって作成する書類です。発症から現在までの生活実態・通院歴・就労状況を時系列で書きます。診断書を補完する重要書類で、ここの完成度が認定可否を左右します。
書き方のポイント:
- 受診と受診の間の「受診していなかった期間」も書く
- 認知機能の低下による生活上の困難を具体的に記述
- 介護サービス利用状況、家族の介助内容を明記
ステップ5: 年金事務所へ請求書を提出する
すべての書類が揃ったら、住所地の年金事務所または「街角の年金相談センター」で年金請求書(様式第107号)と一緒に提出します。
提出書類のチェックリスト:
- 年金請求書
- 受診状況等証明書
- 診断書(認定日用・現症日用)
- 病歴・就労状況等申立書
- 戸籍謄本・住民票
- 預金通帳の写し
- 本人または代理人の身分証
提出後の標準処理期間は障害基礎年金・障害厚生年金とも目安として3カ月程度ですが、書類照会等で延びることがあります。最新の処理期間は日本年金機構で公表されています。
老齢年金との関係 — 併給はできる?
65歳以降は老齢年金との併給調整の対象になります。原則は「1人1年金」ですが、組み合わせによっては併給が認められます。
併給可能な組み合わせ(65歳以降)
| 組み合わせ | 併給可否 | 補足 |
|---|---|---|
| 障害基礎年金+老齢厚生年金 | ○ 併給可 | 障害基礎の方が有利なケースが多い |
| 障害基礎年金+遺族厚生年金 | ○ 併給可 | 配偶者を亡くした人向け |
| 老齢基礎年金+障害厚生年金 | × | 選択になる |
| 障害基礎年金+老齢基礎年金 | × | 選択になる |
出典: 日本年金機構(公式サイト)「2つ以上の年金を受けられるとき」を参照(併給調整ルール)
選択のポイント
「障害基礎年金1級」は老齢基礎年金満額の1.25倍で計算され、年額換算で老齢基礎年金より十数万円多くなります。障害等級1〜2級が認定されれば、多くのケースで障害年金を選んだ方が有利です(最新年度の正確な金額は日本年金機構で確認してください)。
ただし、本人の年金加入歴・保険料納付状況・配偶者の有無で最適解は変わります。年金事務所で**「年金見込額試算」**を依頼すると、複数パターンを並べて比較してくれます。
→ 年金と介護費用の関係は介護施設の費用は年金だけで足りる?国民年金・厚生年金別シミュレーションで詳しく解説しています。
申請でつまずきやすい3つのポイントと対処法
実際の申請現場で多い「つまずき」を整理しておきます。
つまずき1: 初診日が証明できない
最も多い障壁です。10年・20年前の受診記録は、カルテ廃棄や病院閉院で証明書が取れないことがあります。
対処法: 「第三者証明」(同居家族以外の第三者2名以上による申立書)、お薬手帳、健保のレセプトデータ取得依頼、市町村の健診記録などを総動員します。
つまずき2: 診断書の内容が薄い
主治医が障害年金用診断書の作成に慣れておらず、日常生活上の困難が具体的に書かれていないケース。「自分で歯磨き可」とだけ書かれてしまうと、介助の実態が反映されません。
対処法: 診断書依頼時に、家族が日々の介護メモ(食事介助の有無・徘徊頻度・服薬管理状況)をまとめて主治医に渡す。BPSDが頻発する時間帯やパターンを記録して提出すると診断書の精度が上がります。
つまずき3: 1人で抱え込んで申請を断念する
書類の量と専門用語の多さで途中で挫折してしまうケース。
対処法: 年金事務所の障害年金専門窓口(無料) または 障害年金専門の社会保険労務士(成功報酬型が多い) を活用します。地域包括支援センターから紹介を受けられる場合もあります。
母の障害年金、自分でやろうとしたけど初診日証明で詰んで社労士さんに頼んだ。費用は心配だったけど成功報酬型で、認定後の振込額の11%。月10万円の年金が遡って5年分まとまって入ってきて、施設費の蓄えになった。最初から相談すればよかった。 — Xユーザー(パート勤務・50代女性)2026年4月
→ 介護費用の捻出に困っている方は介護にお金がない時の8つの選択肢も参考にしてください。
今日からできるたった1つのこと
この記事の情報量は多いですが、今日できることは1つだけで十分です。
親が65歳になる前のお薬手帳・診察券・健康診断結果を、実家から探し出して写真に撮っておく。
この記録があれば、5年後・10年後に認知症や脳血管疾患が発症したときに、初診日証明の決定的な材料になります。
- 帰省時に実家の引き出し・本棚を一度確認する
- お薬手帳・診察券・領収書をスマートフォンで撮影
- 家族で共有できるクラウドに保存
「まだ介護も認知症も関係ない」と思える今だからこそ、できる備えです。
→ 親の認知症対応の全体像は親が認知症かもしれない時の初動対応 → 経済的な備えは成年後見人の費用と利用判断
あわせて読みたい
- 介護施設の費用は年金だけで足りる?国民年金・厚生年金別シミュレーション
- 親が認知症かもしれない時の初動対応 — 受診から確定診断までの流れ
- 介護にお金がない時の8つの選択肢 — 制度・貸付・相談窓口まとめ
まとめ
高齢の親に障害年金が使えるかどうかは、初診日の年齢と当時の年金加入状況で大きく分かれます。
この記事のポイントを振り返ります。
- 「65歳の壁」が最大の関門 — 原則は初診日が65歳の誕生日の前日まで
- 認知症は精神の障害として認定対象 — 1〜3級の判定基準が明文化されている
- 会社員として65歳以降も働いていた人は例外 — 障害厚生年金が請求できる可能性
- 申請は5ステップ・4〜6カ月 — 初診日特定→診断書→申立書→提出
- 老齢年金との併給は組み合わせ次第 — 障害基礎+老齢厚生は併給可
- 困ったら年金事務所か社労士へ — 1人で抱え込まない
障害年金は「請求しなければ1円も支払われない」仕組みです。該当しそうなケースなら、まず年金事務所の予約相談(無料)で可能性を確認してから動くのが、最短ルートです。
→ 介護保険の使い方を一から知りたい方は介護保険の使い方を初めての人向けに解説
次の一歩を、一緒に考えませんか
ここまでお読みいただきありがとうございました。「自分の状況だとどうすればいいのか分からない」「家族で話し合っても結論が出ない」というご家族のために、介護のミカタは以下の2つのご支援をご用意しています。
1. 一括資料請求・施設探し(ASP連携)
LIFULL介護・みんなの介護等と連携した一括問い合わせ。複数施設の資料を1度のフォームで請求できます。
2. 個別相談(クローズドβ・東京都・月3名限定)
ご家族の費用負担0円。介護のミカタは施設からの成果報酬(15万円〜30万円程度)で運営しています。在宅継続の選択肢も含めて中立的にご提案します。