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退院後の介護 準備リスト — 退院2週間前から始める家族のためのチェック表

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「退院後どうすればいいか、誰も教えてくれない」——退院準備は時間との戦い

「紙おむつのあて方なんて、誰も教えてくれないから…」ご主人を介護されている奥さまの一言に、ハッとしました。病院や施設から自宅に戻るときは、介護士さんから、トイレ介助や紙おむつの使い方を教わる機会があります。でも、そうした機会がないまま、紙パンツやおむつが(自宅に届く) — 言語聴覚士・@keichouST(205いいね・2026年3月)

退院は「治った日」ではなく、家族の介護が始まる日です。それなのに、病院は治療のプロでも介護指導のプロではありません。退院間際になって「明後日帰ります」と言われても、自宅にはベッドも手すりもなく、ヘルパーの手配もこれから——という家庭は珍しくありません。

厚生労働省「2022年国民生活基礎調査」によると、介護が必要になった主な原因の上位には脳血管疾患・骨折・転倒が並びます。これらはある日突然、入院から在宅介護へ切り替わる典型ケース。心の準備期間がほぼゼロのまま、退院日が一方的に告げられます。

この記事でわかること:

  • 退院2週間前から退院当日までの逆算チェックリスト
  • 退院前カンファレンスで必ず聞くべき7つの質問
  • 福祉用具・消耗品のレンタル/購入の早見表
  • 在宅継続が難しいと判明したときの選択肢

退院準備の全体像 — 2週間前から逆算するチェックリスト

退院後の介護で破綻するのは、「退院日が決まってから動き始めた」家庭です。理想は退院日確定の翌日から動くこと。最低でも以下のスケジュールで動けば、退院当日に「物がない」「人が来ない」を回避できます。

タイミングやること窓口・連絡先
退院14日前病院の医療ソーシャルワーカーに介護準備の相談病院 地域連携室
退院14日前要介護認定の申請(未申請の場合)市区町村 介護保険課
退院10日前地域包括支援センターに連絡・ケアマネ紹介地域包括支援センター
退院7日前退院前カンファレンスの日程調整病院・ケアマネ
退院7日前福祉用具のレンタル予約・住宅改修見積もり福祉用具事業所・ケアマネ
退院5日前訪問介護・訪問看護・デイサービスの手配ケアマネ
退院3日前退院前カンファレンス本番(質問7項目)病院
退院2日前福祉用具搬入・住宅改修着工事業所
退院前日服薬・医療処置の手順書受取り病院
退院当日車両手配・移送・初日の動線確認家族
退院翌日訪問看護初日(医療処置の引き継ぎ)訪問看護ステーション

入院中でも要介護認定の申請は可能で、認定結果を待たずに暫定ケアプランでサービス利用を開始できます。退院日が決まったら、認定結果は待たないでください。

介護が始まったら最初にやる7つのこと で要介護認定の申請フローを詳しく解説しています。


退院前カンファレンスで必ず聞くべき7つの質問

退院前カンファレンスは、本人・家族・主治医・看護師・医療ソーシャルワーカー・ケアマネジャー・訪問看護師が一堂に会する唯一の場です。ここで聞き逃した情報は、退院後に電話で1つずつ確認することになり、家族の消耗が一気に進みます。

最低限、以下の7項目を紙に書いて持参してください。

#質問なぜ重要か
1日常生活でできること・できないこと介助レベルと介護量の見積もり
2服薬の種類・時間・注意すべき副作用飲み忘れ・誤薬の予防
3食事・動作の禁忌事項嚥下障害・骨折リスクの回避
4次回受診日と緊急時の連絡先(夜間・休日)救急要請の判断基準
5医療処置(吸引・経管栄養・褥瘡ケア等)の具体的手順家族の習得が必要な技術の把握
6使える社会資源(訪問診療・訪問看護・短期入所)サービス導入の判断
7退院時サマリー(診療情報提供書)の受領ケアマネ・訪問医への引き継ぎ

「家族の代わりは誰にもできない」と思い込まないでください。 介護を発信する専門家からは、こんな声があります。

「親の介護で足腰がボロボロです」家族介護者の中には、身体に異変が起きてから自分の疲れや限界に気づく人もいる。ここまで追い込まれると共倒れや「こんな事になったのは介護のせいだ」とストレスから虐待に発展するケースも。家族の代わりは誰にもできない。身体介護は介護サービスで負担の軽減を。 — LIFULL介護編集長・@kosugehideki(110いいね・2025年11月)

身体介護(移乗・入浴・排泄)は、最初から訪問介護に依頼する前提で考えるほうが続きます。退院前カンファレンスで「家族はどこまでやればいいですか」と必ず聞いてください。


退院当日までに準備する物リスト — 福祉用具・消耗品

物の準備は、レンタル/購入/介護保険対応の3軸で整理すると無駄が出ません。

レンタル(介護保険・1〜3割負担)

要介護2以上が対象(要介護1・要支援は原則対象外、例外あり):

用具月額目安(自己負担1割の場合)用途
介護ベッド(電動3モーター)約1,000〜1,500円起き上がり・立ち上がり補助
車いす(標準型・自走式)約500〜800円屋内外移動
歩行器・歩行車約300〜500円転倒予防
床ずれ防止用具(エアマット)約700〜1,200円寝たきり予防
認知症老人徘徊感知機器約700〜1,000円夜間離床通知

購入(特定福祉用具販売・年間10万円まで保険対象)

直接肌に触れる排泄・入浴用品は購入が前提です:

用具価格目安用途
ポータブルトイレ1〜3万円夜間トイレ・転倒予防
シャワーチェア5,000〜2万円入浴時の転倒予防
腰掛便座(補高便座)3,000〜1万円立ち座り補助
移動用リフトのつり具3〜10万円移乗介助
入浴用介助ベルト3,000〜8,000円浴槽またぎ補助

レンタルと購入の境界はわかりにくく、家族が独断で買うと介護保険の還付対象から外れることがあります。Xでも実務家がこう注意喚起しています。

福祉用具には「レンタル」と「購入」があります。介護ベッドや車いすは、介護保険で「レンタル」すると1割〜3割負担(購入する場合は全額自費)です。一方で、シャワーチェアやポータブルトイレなどお風呂トイレ用品は介護保険(1割〜3割負担)で「購入」できます。 — 介護家族支援・@fujimoto_kaigo(19いいね・2025年9月)

家電量販店やECで先に買うのは要注意。 必ずケアマネジャー経由で福祉用具専門相談員に発注してください。

消耗品(自費・購入)

退院当日から数日分は備蓄しておきたいもの:

  • 紙おむつ・尿取りパッド(昼用・夜用各1パック)
  • 清拭タオル・からだふきシート
  • 防水シーツ(ベッド用2枚)
  • 食事用エプロン(嚥下障害がある場合)
  • とろみ調整剤(嚥下障害がある場合)
  • 経口補水液(脱水予防)
  • 体温計・血圧計・パルスオキシメーター
  • 服薬カレンダー(1週間分)

福祉用具一覧と選び方 も合わせて確認してください。


退院後1週間の動き方 — 最初の7日をどう乗り切るか

退院初日〜7日目は、家族・本人ともに体力的にも精神的にも一番危険な時期です。「とにかく完璧にやろう」とせず、訪問サービスにバトンを渡す前提で動いてください。

Day 1(退院当日)

  • 移送車両を手配(介護タクシー・民間救急 / 介護保険適用外)
  • 玄関・廊下・トイレの動線確認(つまずきリスクの除去)
  • 服薬準備(次回受診まで分の薬を確認)
  • ケアマネと連絡(無事帰宅報告)
  • 本人を早めに休ませる(移動で消耗している)

Day 2〜3

  • 訪問看護初日:医療処置の家族指導を受ける
  • 訪問介護初日:身体介護の動線確認
  • 福祉用具のフィッティング(高さ・ブレーキ・ベッド可動域)
  • 家族の睡眠時間を死守する(夜間対応の最初の山)

Day 4〜7

  • デイサービス初日(本人の通所慣れ)
  • ケアマネジャーとの初回モニタリング
  • 服薬管理ルーチン化(朝・昼・夕・寝る前)
  • 家族の役割再配分(誰が何時に何をするかLINE共有)

訪問介護の利用回数の目安 も参考になります。


在宅継続が難しいとわかったら — 早めに次の選択肢を持つ

退院後1〜2週間で「これは家族だけでは無理だ」とわかることがあります。それは家族の弱さではなく、介護量と環境のミスマッチです。早めに次の選択肢を持っておくことが、本人にも家族にも優しい判断になります。

選択肢A:ショートステイで一旦呼吸を整える

短期入所(数日〜30日)で家族が休息を取り、その間に介護体制を再構築する方法です。ケアマネに「次の月曜から1週間お願いします」と頼めば、空きがあれば手配してくれます。

選択肢B:介護老人保健施設(老健)経由で在宅復帰を準備

老健はリハビリ目的の中間施設で、入所期間は原則3〜6ヶ月。退院直後の体力回復と並行して、自宅の住宅改修や訪問サービスの調整を進められます。

選択肢C:施設入所を視野に入れる

要介護3以上で特別養護老人ホーム(特養)の申込みが基本ですが、要介護2以下でも「特例入所」の対象になるケースがあります。実際にこんな体験談があります。

要介護3が欲しい理由は特養の申し込みのスタートラインにも立てないから。一昨日までそう思ってた。その話をショート利用中の施設の相談員さんにしたら、ウチは利用が3からで申込は今でも出来ますよと。そして、実は今なら個室が空いていると教えてもらった。それをケアマネさんに伝えると、 — 在宅介護中の家族・@happyokan2(1,132いいね・2026年4月)

「申込めないと思い込まない」「複数の施設に直接聞く」——これが在宅から施設への移行で消耗しないコツです。

自宅看取りを選ぶ場合の心構え

最後まで自宅で看取りたいと考える家族もいます。ただ、緩和ケアの現場からはこうした声もあります。

自宅で看取った家族の中には「やっぱり病院に入れてあげればよかった」と何年も後悔している人がいる。誰にも言えないまま、一人で抱えている。その存在を、忘れたくない。 — 緩和ケア医・@hirohashi_med(95いいね・2026年5月)

自宅看取りも病院・施設での看取りも、どれが正しい選択ということはありません。本人の意思、家族の体制、医療資源の3つを天秤にかけて選んでください。

在宅介護の限界サインと判断ライン も参考になります。


まとめ — 退院日が決まったら、その日のうちに動き出す

退院後の介護準備で最も大事なのは、**「退院日が決まった当日に動き始めること」**です。

  1. 病院の医療ソーシャルワーカーに介護準備の相談
  2. 要介護認定の申請(未申請なら入院中に)
  3. 地域包括支援センター → ケアマネジャー
  4. 退院前カンファレンスで7項目を確認
  5. 福祉用具のレンタル予約・住宅改修見積もり
  6. 訪問介護・訪問看護・デイサービスの手配
  7. 退院当日と最初の1週間の動線設計

物の準備は1〜3日でできても、人の手配(ヘルパー・訪問看護・ケアマネ)は最低5日かかります。「ベッドはあるけどヘルパーがいない」は最悪の状態。物より先に、人の予約を取ってください。

退院日が「介護開始日」になることを、家族のあなたが一番冷静に受け止めて、淡々と準備を進めること——それが本人にとっても、あなた自身にとっても、最も優しい行動です。


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認知症+糖尿病とか、認知症+精神疾患とか…施設でもケアが本当に大変なので、在宅でご家族をみている方の心労は察して余りある。本当にご苦労さまです。罪悪感なく専門家にお任せしていいと思います。 — 介護現場経験者・@mousoumohican(2026年3月)

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